@SABATINI青山
リストランテを楽しむ方法
東京のイタリアレストランの最高峰と言われるサバティーニ青山は、御存知ローマに本店をもつ、完全なるイタリアの支店です。もちろんオーナーはイタリア人(しかもこてこてのローマ人)で、出されるお料理はもちろん店内の雰囲気はまるでイタリア。その徹底したこだわりから多くのイタリア人やもちろん著名人を含む日本の方々に愛され、早20年を過ぎたところです。
さて、なぜこの不景気の中、こういった高級リストランテの経営が持続するのでしょうか? その人気の秘密を徹底的に探ってみました。
サバティーニ青山は地下にあります。今ですと地下にリストランテを開くことは勇気のいる決断だと言われますが、ここイタリアン激選区の青山の地にリストランテを構えています。
地上のエントランスから、階段を降りる間、イタリアの旗やイタリアの郷土品などが展示され、なんとなくイタリアの雰囲気をかもし出しています。そしていざメインのエントランスの前には、夜になると新鮮な魚が氷と友に展示されており、はてまて隣の水槽には、なんと日本ではなかなか漁りにくいといわれるScampi(スカンピ)が泳いでいます。
イタリアではリストランテやトラットリアには法律があり、リストランテとトラットリアが魚を含む冷凍食品を使用する場合は、メニューに「これは冷凍です」 と書かなければならない規則があります。そのため、このように新鮮な魚を展示して「冷凍ではないです」 という表現をします。イタリアのリストランテでは多く見られる光景です。
さて、エントランスを入るとまず廊下があります。ワインの棚が左にあり、天井からはイタリアを思わせるようなライト、プロシュットの展示、ちょっとしたオブジェなどもあり、どんな食事をするサロンがあるのかわくわくさせるような作りになっています。
イタリアでいわゆる高級レストランという基準で欠かせないものは、そうバーなのです。バーはたいてい、待ち合わせに使われます。こちらのバーでゆっくりとアペリティーヴォ(食前酒)を頂きながら、お食事をする相手と待ち合わせをします。皆が揃ったところで食事へ向かいます。
バーと言うのはいろいろ解釈がありますが、ことヨーロッパの場合、レストランへ行く前の待ち合わせとして利用することが多く、みなが揃ったところでレストランへ向かいます。イタリアにはもちろんオーセンティックなバーよりも、カフェに近いバールが所々あり、待ち合わせの場所などコミュニティーでも利用されます。
さて、サバティーニのバーですが、お昼時ですと、時々オーナーのサバティーニさんがカフェを片手に新聞を読んでいたり、本当にイタリアの雰囲気を感じることができます。
サバティーニのバーには、様々な写真が飾られており、バーカウンターには、あのサッカーの中田選手とジローラモさん、サバティーニさんの仲の良い写真が飾られています。
もちろんバーは食事の後に利用することもできます。
こちらは炭場です。このようにきちんと炭が焚かれ、イタリアのようにここで魚を焼いたり、それこそ仔羊や仔牛を焼いたりします。これが本当のalla gliglia(アッラグリリア:炭火焼き)です。
やはり炭で焼くお魚やお肉は、口に含むと素材の旨味がじんわりと広がり、今までにない美味しさを与えてくれます。