静岡・伊豆の名所・旧跡 景勝地と世界遺産も含め史跡を巡る
日本地図で見ると東西に長く伸びる静岡県には、東に富士山や伊豆半島、西に浜名湖など美しい風景が望める景勝地が多数あり、徳川家康ゆかりの史跡や世界遺産に登録された所など史跡も多く残ります。旅先に選びたいスポットが数多く揃う静岡と伊豆半島の名所と旧跡をご紹介します。
【目次】
・伊豆北部
・伊豆南部
・静岡東部・中部
・静岡西部
※名所の紹介の後ろにある★マークは、ガイドからのオススメ度を示します。
【伊豆北部】古刹と小説の舞台を訪ねる
静岡県東部の伊豆半島は、首都圏に近いことから手軽な旅行先としてたくさんの観光客が訪れます。伊豆半島北部には温泉と共に古刹があり、小説の舞台となった名所もあります。■熱海(あたみ) 豊富な湯量がわき出す温泉地として有名で、大湯間欠泉や走り湯など温泉ならではの見所(★)があります。早春は熱海梅園(★★)で梅の花を、そして糸川遊歩道では日本一早く咲くあたみ桜(★)が楽しめますよ。また熱海は尾崎紅葉の小説『金色夜叉』の舞台であり、小説内に登場するお宮の松(★)は現在もサンビーチ沿いにあります。
■三嶋大社(★★)
三島にある古い社で、いろいろな桜を楽しめる名所としても知られています。
■三島スカイウォーク(★★) 三島と箱根の間にある箱根西麓に開通した日本一の長さを誇る歩行者専用の吊り橋です。お天気に恵まれれば美しい富士山の山容(日本一高い山)、眼下に青く広がる駿河湾(日本一深い湾)とあわせて3つの日本一を一か所で体験できる貴重なスポットでもあります。
■城ヶ崎海岸(★★★) 伊東の南にあり、溶岩が海の浸食により削られてできた崖と美しい海のコントラストが印象強く残ります。ここにかかる門脇吊橋は伊豆を代表する名所の一つで、スリル満点ですよ。
■ニューヨークランプミュージアム&フラワーガーデン(★)
城ヶ崎海岸に隣接したエリアにあり、美しいテーブルランプを展示するスペースと共に地形を生かしたフラワーガーデンが広がります。フラワーガーデンでは四季折々の花の風景を楽しめます。
■韮山反射炉(★) 江戸時代末期に大砲を造るため、鉄を溶かす溶鉱炉として造られたもの。当時のものがそのまま残っていることから近代化産業遺産に認定され、2015年には「明治日本の産業革命遺産 九州・山口と関連地域」を構成する資産の一つとして世界文化遺産に登録されました。
■伊豆の国パノラマパーク(★)
伊豆長岡温泉からロープウェイで登った葛城山の山頂にある観光施設。富士山と駿河湾を同時に望める眺望が魅力です。
■修善寺(しゅぜんじ)
中伊豆を代表する温泉地であり、古刹である修禅寺(★)、伊豆最古の温泉と言われる独鈷の湯(とっこのゆ)の他、虹の郷(★★)などの観光施設も点在しています。
■浄蓮の滝(じょうれんのたき、★★) 湯ヶ島にあり、伊豆半島で一番大きな滝です。
■天城峠(★★)
『伊豆の踊子』にも登場する国道414号線旧道の峠。石積みのトンネルは重要文化財にも指定された貴重なものです。
《静岡県東部/伊豆半島北部の名所に関する記事》
【伊豆南部】美しい海の風景を訪ね歩く
伊豆半島南部では、数え切れないほどの美しい自然を体感することができます。また鎖国崩壊の舞台になった場所など史跡も揃っていますよ。■稲取温泉(★)
伊豆東海岸にあり、伊豆大島を真正面に見据えるロケーションにあります。早春の時期は雛のつるし飾りが飾られ、艶やかな雰囲気に包まれますよ。
■河津(★★★) 早咲きの桜で知られる河津桜発祥の地。2月中旬から咲き始める河津桜は河津川沿いに長い桜並木を造り、菜の花と桜というカラフルな組み合わせが訪れる人々を魅了します。
■河津七滝(かわづななだる、★★)
河津川上流に大滝(おおだる)を初めとして大小7つの滝が美しい風景を醸し出しています。
■下田
南伊豆観光の起点であり、鎖国崩壊に伴い黒船に開港した由緒ある港町。下田ロープウェイで登った寝姿山(★★)からの市街と海の眺め、初夏にあじさいが山を埋め尽くす下田公園(★★)など、見所がたくさんありますよ。
■爪木崎(★★) 白亜の灯台と美しいカーブを描く砂浜が記憶に残る岬。年末から1月末にかけて、たくさんのすいせんが白い花をつけて岬全体を包みます。
■松崎(★)
伊豆西海岸にある町で、なまこ壁の残る町並みが印象に残ります。明治時代の商家である中瀬邸、岩科学校などの名所があります。
■堂ヶ島(★★) 駿河湾に面した美しい海の風景を堪能できる温泉地。観光船に乗って海蝕洞である天窓洞の中に入ったり、三四郎島をめぐることができます。
■下賀茂温泉(★★)
南伊豆にある温泉地の一つで、2月には「下賀茂みなみの桜」として早咲きの桜と菜の花が織りなす美しい風景を楽しむことができますよ。
■石廊崎(いろうざき、★★)
伊豆半島最南端の岬。見通しが良ければ遠くに伊豆七島のいくつかの島影を望むことができます。
《静岡県東部/伊豆半島南部の名所に関する記事》
- 下田・爪木崎 「水仙まつり」で一足早い春を楽しもう
- 早春の桜を満喫しよう!河津桜の桜並木へ/静岡
- 早咲き!みなみの桜と菜の花まつり/静岡
- 西伊豆・堂ヶ島、美しい海と幻想的な洞窟へ
- 豪快に流れ落ちる滝 ベスト5
- 渡し船であじさい祭へ・下田公園/静岡
【静岡東部・中部】海と山の恵みを楽しむ
東西に長い静岡県。東部と中部には駿河湾沿いの海側と富士山や南アルプスを間近に控える山側それぞれに名所が点在しています。■白糸の滝(★★) 富士山の伏流水が岩場の途中から200メートルに渡って細く流れ落ちる滝です。紅葉の時期は紅葉とセットで風景を楽しむことができますよ。
■狩宿の下馬サクラ(★★)
白糸の滝の近くにあり、源頼朝とのゆかりがある一本桜です。その美しさから日本五大桜の一つに数えられています。
■道の駅 富士川楽座(★)
東名高速 富士川サービスエリアの上り線に併設された観光施設。富士川の向こうに富士山を望む美しい風景が見られます。
■三保の松原(★★)
天女の羽衣にちなんだ言い伝えでも知られる美しい松原。ここから眺める富士山と駿河湾の風景は忘れることができない美しさです。
■久能山東照宮(★)
徳川家康をご祭神とするお宮で、江戸時代初期の建物が境内にあります。日光の東照宮と同じく鮮やかな色彩に彩られた社殿は訪れた人の心に残りますね。
■駿府公園(すんぷこうえん、★)
幕府の実権を徳川秀忠に譲った徳川家康が移り住んだ駿府城の跡地に整備された公園です。城址として東御門や巽櫓が復元されています。
■大井川鐵道(★) SL(蒸気機関車)が走るローカル私鉄として知られています。千頭(せんず)から先では急勾配を上り下りするために日本で唯一のアプト式機関車による列車が走っています。車窓に広がる大井川と周囲の景観をのんびり楽しめますよ。
■寸又峡(すまたきょう、★★) 大井川の支流、寸又川沿いの峡谷で温泉も湧いています。夏の新緑とあわせて紅葉・黄葉の時期は特に美しく、たくさんの人が山あいに訪れます。
■蓬莱橋(ほうらいきょう、★)
島田市内を流れる大井川に明治時代に架けられた木造の橋。900メートル弱もの長さがあり、ギネスブックにも木造歩道橋として世界で一番長い橋として認定されています。
■御前崎(おまえざき、★)
駿河湾と遠州灘を分けるように太平洋に突き出した岬。御前崎灯台から眺めると丸い水平線を眺めることができますよ。
《静岡県東部・中部の名所に関する記事》
【静岡西部】古い史跡が揃います
静岡県西部は東海道の往来筋として賑わったこともあり古い史跡が点在しています。浜名湖や遠州灘という自然の風景と共に楽しむことができますよ。■掛川城(★★) 戦国時代に築城され、江戸時代末期に地震で倒壊したものの、1994年(平成6年)に復元されました。昭和以降に復元された城はコンクリートなどの新しい材料を使うのですが、掛川城はすべて木造で復元した初めての城です。
■可睡ゆりの園(★)
袋井にあり、初夏になると園内をたくさんの美しいゆりの花が彩ります。
■浜松城(★★)
徳川家康が戦国時代に長らく拠点とした城です。廃城令と共に壊されましたが、1958年に天守閣が復元されて浜松のシンボルとなっています。
■浜名湖(★★) 国内で10番目に大きい湖です。うなぎの養殖が盛んな所でも知られていますね。
周囲の湖岸とあわせて美しい風景を楽しめます。
■中田島砂丘(★★)
浜松の遠州灘沿いに広がる砂丘です。ウミガメが産卵することでも知られています。
■竜ヶ岩洞(りゅうがしどう、★)
浜松の北、引佐(いなさ)にある東海地方最大級の鍾乳洞です。洞窟の中の自然の造形に驚くと共に夏は涼しく、冬は暖かく過ごせます。
■新居宿(あらいじゅく、★★) 東海道の宿場町で当時の面影を残しています。東海道の関所である新居関所跡は現存する唯一のもので、内部を見学することができますよ。
《静岡県西部の名所に関する記事》
ここでご紹介した静岡・伊豆の名所・旧跡のうち、一部については詳しい記事にてご紹介しています。世界遺産も含めた史跡を巡ることができ、美しい景勝地が揃う静岡・伊豆へ出かけてみて下さい。