いちご栽培の方法!おいしくビタミン補給
いちご栽培の方法とは
現在市場に流通している食用いちごは、江戸時代オランダから持ち込まれたものをもとに交配されたものです。以前は、いちごを食べるときにコンデンスミルクや牛乳+砂糖が添えられたりしていましたが、最近は品種改良により酸味が抑えられたものが多くなりましたね。
おいしいいちご、この赤い実にはビタミンが豊富に含まれていて、特に100g当りのビタミンCの含有率はレモン果汁を上回ります。レモン果汁100gを摂るのは難しいけれど、いちご100g(大きさによるが、5~6個)なら簡単に摂ることができますよね。またいちごは生食だけでなく、ジャムやストロベリーソースに加工すれば保存することもできますよ。
今回は、おいしくビタミン補給ができるいちごを、省スペースで楽しみながら栽培してみましょう!
《 イチゴ 》
学 名 : Fragaria×ananassa
別 名 : オランダイチゴ
原産地 : アメリカ
科 名 : バラ科
属 名 : オランダイチゴ属
性 状 : 多年草
開花期 : 4月~6月
花言葉 : 幸福な家庭、尊重と愛情、甘い香り、誘惑
省スペースで楽しめる!
「とよのか」を植えたハンギングポット |
栽培用の容器としてはストロベリーポットがよく知られていますが、いちごを育てるには一般的なプランターや鉢でも構いませんし露地植えも可能です。まずは、気負わずに始めてみましょう。
省スペースで楽しむなら、画像のような小さなハンギングポットに一株ずつ植えてみてはいかがでしょう。子株がでたら新しいポットに誘引して根付かせ、親株と更新します。この方法ですと、ストロベリーポットよりも簡単に株の更新ができます。ベランダのフェンスやラティスに掛けることで、日当たりを確保できるのもハンギングポットの利点です。
画像右側は、積み重ねて使うポット |
また「タワーポット」と呼ばれる商品も出回っています。画像はたまたま100円ショップで見つけたものですが、一つのポットに3株植えつけられ、3段まで積み重ねることができます。植え替えの際は一段ずつ取り外せるので、ストロベリーポットよりも作業が楽になります。
ただし土の入ったポットを3段重ねると、結構ずっしりしてしまいます。ベランダなどではキャスター付の鉢受けをセットして移動できるようにするとよいでしょう。
いちご栽培の方法
青丸部分がクラウンと呼ばれるところ |
いちごは、苗から始めるのが手軽でお勧めです。10月頃には店頭にズラリといちご苗がお目見えしますので、まずはラベルを頼りに好みの品種を選びましょう。初心者でも育てやすい品種としては、「女峰」や「宝交早生」などが挙げられます。実際に食べておいしかった品種の記憶があるなら、そこから始めてみても良いでしょう。
品種が決まったら一つ一つの苗をチェックして、葉色が濃く茎葉がしっかりした元気な苗を買い求めます。特に、「クラウン」と呼ばれる株元の部分が、がっしりしたものを選びましょう。
【苗の植え付け】
苗の植えつけは、10月上旬から中旬がベストです。用土は、保水性・排水性・保肥性のよいものを使います。自分でブレンドする場合は、赤玉(小粒)5~6:鹿沼もしくはピートモス1~2:腐葉土3くらいが目安です。植え付けの一週間前には元肥を施しておきましょう。
よく分からないという方は、元肥入りの専用土も販売されていますのでそちらを準備されると良いでしょう。なお、土については、記事「マイブレンドの土を作る」もご参照ください。
タワーポットには紅ほっぺを植えた |
植え付け後に敷き藁などマルチングを施してあげると、乾燥や雨による土の跳ね返りなどが防げます。ストロベリー(strawberry)という名は、マルチングの麦藁(straw)からとも言われていますものね(まき散らすの意「strew」からという説も)。
なお細長いプランターに植える場合は、株間は20センチくらいあけます。小さい容器に苗を密植すると、実りが悪くなってしまうので気をつけましょう。
植え付け後は、たっぷりと水やりをしておきます。
【管理のしかた】
いちごは日当たりを好みます。乾燥と過湿は嫌いますから、水やりには注意が必要です。鉢土が乾いたら、たっぷりと水やりしましょう。
初冬には、寒風と凍結を防ぐために切り藁などでマルチングを施します。その際、枯れた葉は取り除いておきましょう。
肥料は、11月と翌春3~4月頃に施します。多肥はかえって実成りが悪くなるので、与えすぎには注意します。
虫害としては、アブラムシがつくことがあります。アブラムシはキラキラした光が苦手なので、アルミホイルを株元に敷いてもよいでしょう。
秋植えなら、収穫は翌春
いちごは初夏に株元からランナーと呼ばれる茎を伸ばし、そこに子株を作ることで殖えていきます。この子株を根付かせ、親株から切り離したものを翌年用の苗にするのです。
ランナーには1番目の子株のあとにも更に2番目、3番目と子株ができますが、親株に近い1番目の子株には親株の持つ病気が移っていることもあるため、次の苗にするのは2番目、3番目の子株を使いましょう。
苗の作り方は、ランナーがついたままの子株を用土を入れたポットに乗せ、U字ピンなどで株元が土に触れるように固定しておくとやがてそこから根が伸びてきます。株がしっかり根付いたらランナーを切り離して育苗し、10月頃に定植します。
なおランナーは放っておくと四方八方に出ますが、子株を充実させるために余分なランナーは切り取りましょう。