クリスマスに咲く花?
クリスマスローズ
実は本当の意味での「クリスマスローズ」は、無茎原種の一つである「ヘレボルス・ニゲル」という品種だけで、他のものは春の復活祭の頃に開花する「レンテンローズ」という品種なのです。
クリスマスローズ(Helleborus niger)は、その名の通りクリスマスの頃に白いバラのような花を咲かせることから名付けられたものです。またキリスト教の逸話として、貧しい羊飼いの少女がイエス・キリスト誕生を祝福しようと訪れたものの捧げる贈り物もなく途方にくれていたところ、天使が舞い降りて雪の中から美しい白い花を出し、その花(クリスマスローズ)を贈り物に捧げるよう告げたという話があります。
また、花弁と思われている部分は実は萼(がく)で、本当の花はおしべの元にあります。
《クリスマスローズ》
- 学 名 :Helleborus niger
- 別 名 :ヘレボルス・ニゲル(ニガー、ノイガー)
- 原産地 :ヨーロッパ~西アジア
- 科 名 :キンポウゲ科
- 属 名 :クリスマスローズ属
- 性 状 :常緑多年草
- 花言葉 :慰め、追憶
レンテンローズ
レンテンローズ
レンテンローズという名前は、キリスト教のレント(※受難節・四旬節)の頃に咲くことに由来すると言われています。
※受難節・四旬節とは、復活祭前の6回の日曜日を除いた40日間のこと
つまり、2月~3月頃に咲くバラのような花というわけですね。
ちなみに学名の「Helleborus」は、ギリシャ語の「helenin(殺す)」と「bora(食べ物)」からといわれています。なんて物騒な……と思われるかもしれませんが、クリスマスローズ、レンテンローズともに全草に毒を有する植物なのです。ペットなどが誤って口にしないよう、ご注意くださいね。
《 レンテンローズ 》
- 学 名 :Helleborus orientalis
- 別 名 :ヘレボルス・オリエンタリス、ハルザキクリスマスローズ
- 原産地 :地中海西部
- 科 名 :キンポウゲ科
- 属 名 :クリスマスローズ属
- 性 状 :常緑多年草