贈り物の目的をはっきりさせて、相手に感謝の気持ちを伝えたい
日常生活の中でのお付き合いで、感謝の気持ちを身近な方に伝えたい時ってありませんか?おおげさにしたくないけれど、素直に気持ちを相手に伝えたい、そんなシーンが結構登場しますよね。
礼儀をふまえてきちんと対応すると、好感度もあがります。今回はちょっとした時に贈りたいお礼や心づけマナーについてお伝えします。
<目次>
ちょっとしたお礼のマナー:頑張っている人への激励や差し入れに
スポーツの合宿所、楽屋や催事の詰め所、仕事の現場への差し入れに激励や景気づけの意味を込めて贈りたい。そんな時品物で贈る場合は、その場ですぐ開いて食べたり、飲んだりできるお菓子、果物、お酒などがオススメ。あいさつやお手伝いに来ている人たちと一緒に飲食ができて、喜ばれます。しかしスポーツ選手の場合は、食事の管理の面から事前に確かめておくことも必要です。その場合は現金を包む方が喜ばれることもあります。
景気づけの陣中見舞いに落ちる、負けるはNGワード。ご注意を! |
「陣中御見舞い」または「祈必勝」
水引は紅白、蝶結び、のし付き。
■現金で贈る場合の表書き
「酒肴料」「御菓子料」
水引は紅白、蝶結び、のし付き。
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ちょっとしたお礼のマナー:旅先での心づけ(チップ)に
日本人には心づけ(チップ)と言う習慣がありません。結構頭を悩ますのがこのマナー。一般的に宿泊料金にはサービス料が含まれていますが、これがくせもの。必ず心づけが必要という訳ではありませんから。しかし子連れやお年寄りを連れての旅行など介護を手伝ってもらう場合では、何かとお世話になることが多いと思います。特に自分の部屋の担当してくれる方に感謝の気持ちを伝えることは、マナーとして大事なことです。
贈る時のタイミングとして、到着して最初に部屋に入ったときに「お世話になります」とさりげなく渡すとよいでしょう。
■贈る金額
宿泊料金の一割程度が目安。(だいたい1000~3000円)
■表書き
「松の葉」「花一重」水引は紅白蝶結び、のしつき、またはポチ袋を用意しておくと便利。なければ、チリ紙に包んだり、懐紙、白い封筒でもOK。
※渡すタイミングがなかったなら、無理に渡さなくても心配ありません。「心付けがなかったから、満足なサービスを受けられなかった」なんてことはありません。帰る際に感謝の気持ちを伝えることだけでもよいと思いますよ。
なかには老舗の旅館などは心づけによって、待遇がぐっとよくなったと聞くこともありますが、実際は気にしなくてもよいと思います。
ちょっとしたお礼のマナー:お世話になっているお稽古事の先生に
おけいこ事もいろいろありますが、お世話になったお礼がしたい、感謝の気持ちを表したい時には、ちょっとした品物や現金、商品券などを贈るとよいでしょう。では子供が通っている塾の先生にはどうすればいいのでしょう?塾にも個人的な塾から組織的な大きな塾までさまざま。組織的な大きな塾では特にお礼は必要ありません。しかし個人的な塾や家庭教師では子供と先生との親密な関係もあり、むずかしいところです。お礼をする方、しない方、さまざまですが、特にしなくても失礼にはなりませんのでご安心を。
感謝の気持ちを形で表したい場合には、相手に気を遣わない程度のものを贈るとよいでしょう。
■表書き
「御礼」「お礼」「粗品」水引は紅白蝶結び、のしつき。
現金、商品券では白い封筒を使ってもOK。
普段の暮らしの中でも贈答を交わすシーンは多くあります。おつきあい上のことや地域や町内会などの行事での差し入れや現金を包むこともあるでしょう。また、子供のことでお世話になった、めんどうなことをお願いしたなどさまざまなお礼の贈り物もあります。
一般的な贈り物・ギフトの表書きマナー
※目上の方の場合は「御礼」とします。 |
「わずかですが」「こころばかり」などの意味。目下の人に手伝いを頼んだ時などに感謝やねぎらいの気持ちをこめて渡す金品に用います。基本的には目上の方には使用しません。
■粗品
「粗末なもの」という謙遜、またはへりくだる時の気持ちで用いるもの。お礼やあいさつがわりの品物などに使用します。
※季節の折々のご挨拶には「御挨拶」「松の葉」などを用います。
- 目上の人への表書き
「拝呈(はいてい)」・・・拝はご機嫌を伺う意味。相手に敬意を表している。
「謹呈(きんてい)」・・・謹んでお贈りしますという意味。
「謝礼」・・・お礼。
「謹謝(きんしゃ)」・・・「謝礼」よりていねいな言葉。
何のために贈るのか目的をはっきりさせること。 - 一般的な表書き
「御挨拶」・・・ご無沙汰した人へのお伺い。
「松の葉」・・・ちょっとしたお礼に。
「御 礼」・・・冠婚葬祭全般。
「御祝儀」・・・お世話になった人へ。
「お土産」・・・地方の名産物などを持参する場合。
「粗 品」・・・挨拶、御礼がわりの品に、高価な品には使用しない。
「寸 志」・・・軽少な御礼、心づけに。目上には使用しない。
贈る時に一番大事なことは、何のために贈るのか目的をはっきりさせること。理由がわからない贈り物はいただく側にとってたいへん負担になりますので気をつけて下さいね。
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