小動物/小さなペット関連情報

スナネズミの特徴と飼う際の準備や心構え

スナネズミってどんな動物なの? 一緒に暮らすときの注意点は? 飼うのに必要な道具は? などなど、スナネズミと暮らしたいと考えている人に知って欲しいスナネズミ情報です。スナネズミはなつくのかなど、是非参考にしてみてくださいね。

執筆者:村田 亜衣

<目次>

スナネズミってどんな動物?

スナネズミの特徴と飼う際の準備

スナネズミはしぐさの可愛いペットです。

漫画「動物のお医者さん」で有名になったペット、それがスナネズミ。漫画のイメージが強く間違った情報を持っている人や「ハムスターに尻尾をつけたモノ」なんて不思議なイメージを持っている人もいるようですが、見ているだけで和める癒し系ペットです。
 

身体のしくみ

スナネズミはげっ歯類の仲間ですので、特徴はやはり歯。かじれるように、噛んでも害の無い木製などのおもちゃを与えてあげましょう。

長い尻尾を持つスナネズミは、その尻尾を嫌がられることがあります。尻尾は毛がふさふさしてないと。なんて思う人には向かないでしょう。

毛色が豊富にあるのもスナネズミの特徴のひとつ。ベージュや黒、パイドなどいろんな毛色があります。しかしながら、最近はあまりペットショップにいないため、いろいろな毛色を見る機会は少なくなってしまったようです。

身体のわりに大きな後ろ足は、ウサギのように警戒すると地団駄を踏みます。好奇心がわりとある動物ですのでそれほど警戒しまくることはありませんが、馴れない臭いなどがあると地団駄を踏むようです。
 

ペットショップのげっ歯類

おもちゃ
手作りおもちゃも大好きです。
残念なことに、ペットショップにいるげっ歯類(スナネズミやシマリス、ハムスター等)はこの先数が減る可能性があります。それは、ペットから人間に移る感染症などを理由とした輸入規制のためです。

ここ数年、野兎病やモンキーポックなどペットから感染した病気というのが諸外国で発生しています。ペットからではありませんが、鳥インフルエンザや西ナイルウィルスも動物から人間に感染する感染症です。これらの感染症を予防することを大きな目的のひとつとして、ペットの輸入規制が始まっています。

また、外来種と呼ばれる日本に生息していないペット達が逃げたり、逃がされたりして野生化し、日本に元々生息している動物達に影響を及ぼしてもいます。小さなペットにおいては、アライグマやタイワンリス、ワカケホンセイ等が帰化動物として問題になっています。こういった問題を解決するためにも輸入規制は有効と考えられております。

輸入規制の結果、今ではペットショップでプレーリードッグを見ることはめったに無くなり、他のげっ歯類に関しても輸入量は減っているようです。
 

集団生活します

親子
スナネズミはオスも子育てに参加します。
スナネズミは基本的に複数匹をひとつのケージで飼うことができます。けれども、オスメスを一緒にしていれば繁殖してしまいますので、性別で分ける必要はあります。

他のペットにおいては、メス同士をひとつのケージで飼うことができても、オス同士はケンカになる事が多く、ひとつのケージで飼うことは困難です。 しかしながらスナネズミについては、オス同士でもケンカすることなく一緒に飼えることが多いのです。(但し、中には相性がどうしても合わず、命をかけたケンカをすることもありますので一緒にする時は十分に注意しながら一緒にしてください)
 

学術的特徴

平均寿命 3~5年
オスの平均体重(大人) 65~100g
メスの平均体重(大人) 55~85g
体温 37~39℃
性成熟(オス) 70~85日
性成熟(メス) 65~85日
平均出産数 5匹(3~7匹)
離乳までの期間 21~24日
 
遊ぶ
仲良く兄弟で遊んでいます。

繁殖に関して

スナネズミは1年を通じて繁殖が可能な動物です。ベビーは毛の無い状態で産まれ、生後6日前後で毛が生え始めます。毛が生え揃うのは生後10日くらいで、目は生後16~20日で開きます。オスも子育てに参加しますので、妊娠したからと急いでケージを分ける必要はありません。けれども、ずっと一緒にしているとまた繁殖してしまいますので、子供が性成熟する前にケージは分けるようにしましょう。
 

飼うのに必要なもの

食事
野菜類をたくさん食べる子は水はあまり飲みません。
スナネズミにはハムスターの飼育セットを利用することができます。初めて飼う方にはその方が飼育用品は揃えやすいかもしれません。(ハムスターの飼育セット:ケージ、エサ入れ、水飲みボトル、回し車等がセットになっている商品)
 
ケージ スナネズミが出てしまわない程度に網目の細かいケージを用意します。底に網がある場合には、足をひっかけないようにはずして使いましょう。水槽でもいいでしょう。
巣箱 寝床として巣を用意することができます。敷材を多く入れ、掘れるようにしておけばそこに寝床を自分達で用意しますので、必ず必要というわけではありません。巣箱を使う場合には、かじっても大丈夫な木製のものがいいでしょう。
エサ入れ エサ入れは、大きすぎるとスナネズミが入ってごはんを食べるようになってしまいます。小さめのものを用意するといいでしょう。
フード ハムスターフードを与えます。
水飲みボトル 多量に飲むことは無いかもしれませんが、水飲みボトルは用意しましょう。レタス等の水分を多く含む野菜類を多く与えている場合にはあまり水は飲まないようです。
敷材 ケージの底に敷く敷材は、スナネズミにアレルギーを起こさせない素材のものを用意します。1番安全なのは紙製のものです。もし、何種類か敷材を試してみてもスナネズミが涙目になったり鼻水を垂らすなどのアレルギー症状を起こすようであれば、紙製のものを使ってみてください。
おもちゃ おもちゃもかじって大丈夫な木製のものや牧草やイグサで作られているものを用意します。サランラップの芯などもおもちゃになります。
回し車 回し車はほとんどのスナネズミが好きですので、用意してあげると喜ばれるでしょう。但し、複数匹をひとつのケージで飼う場合には、回し車の取り合いが始まる可能性がありますので注意が必要です。
 

最初にかかる費用

おおまかな目安として、これくらい費用はかかります。
 
ケージ 3,000円~10,000円
寝床 500円~2,000円
エサ入れ 500円~2,000円
水飲みボトル 500円~1,500円
フード 500円~2,000円
敷材 1,000円~1,500円
おもちゃ 1,000円~5,000円
回し車 800円~1,500円
スナネズミ 1,000円~3,000円

合計 8,800円~28,500円
 

スナネズミに向いている人

遊ぶ!
工夫をして楽しいケージを作りましょう!
スナネズミと一緒に暮らすのが向いている人、それはマイペースな人です。スナネズミは警戒心も強いけれども好奇心も旺盛な動物。脅かすことなく、楽しく遊べる工夫をしてくれる人がスナネズミにとっては理想の飼い主でしょう。

見ているだけで和み、ゆったりすることができるスナネズミ。外では仕事の鬼であってもスナネズミと一緒のときは心からのんびりできる。そんな自分のペースを守れる人がスナネズミと暮らす喜びを1番享受できると思います。

馴れ親しんだ環境・相手には警戒することなく心を許すペット、スナネズミとの暮らしを楽しめるのは、同じようにスナネズミに素直に自分の気持ちを表せる方でしょう。

もしスナネズミと暮らすことになったらば、自分をリラックスさせてくれる彼らのパワーを存分に味わい、マイペースで暮らす充実感を実感してくださいね。

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※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
※ペットは、種類や体格(体重、サイズ、成長)などにより個体差があります。記事内容は全ての個体へ一様に当てはまるわけではありません。

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