南米に生息するナミヘビの一種です。
名前からわかるように、水生傾向が強く、威嚇時に頸部を小さいながらもコブラのようにフードを広げる習性があるため、コブラモドキと呼ばれています。近縁である同属の別種としてコロンビア等にも分布するHydrodynastes bicinctusとブラジルに分布するHydrodynastes melanogigas という2種が知られているようです。
体色は、オリーブグリーンがかった褐色の地色に黒色のバンド状の斑紋が並んでいて、目の後ろの黒色のラインが目立ちます。
飼育下では、ほとんど水容器に入っているそうで、そこからわかるように水生傾向が強く、野生でも水辺に好んで生息しているようです。昼行性で、両生類に限らずさまざまな脊椎動物を食っているようです。
卵生で、50×30mm程度の大きさの卵を6-11個産んだ記録がありますが、別の記録では最大で42個というのもあるようです。これらの卵は64-72日で孵化に至ったそうです。
後牙類で弱い毒を持っています。
非常に大きくなり、ガッチリとした体型で比較的派手で美しいため、昔から人気があるヘビです。水生傾向が強く、かつてはカエルしか食わないと言われていたことや、コブラのようにフードを広げる弱毒種ということで、いわゆる変態ヘビの代表的なヘビです。
しかし、何よりも野生動物の輸出に厳しい南米の種類ですから、流通量が少ないこともファンの関心を引くヘビでもあります。
飼育下では、ほとんど水容器に入っているそうですが、普通にマウスを食うことから飼育は比較的容易ですが、アグレッシブで体も硬く落ち着きがないそうなのでハンドリング等には向かないようです。
流通量が少なく、人気も高いため比較的高価です。
※注意!・・・危険なヘビではありませんが、後牙類であり毒があります。長い時間咬ませたりすると毒が入ります。取扱には十分に注意をしましょう。
赤っ恥をかかない程度の知識
- 中南米を代表する蛇食性で有名なヘビ
- 幼体時はキレイ
- 後牙類の弱毒ヘビ
- 夜行性
- 卵生
- ムスラナと呼ばれるヘビには数種類ある
CITES II 掲載種として保護の対象になっている
ミズコブラモドキの飼育方法
飼育の基本情報
〈飼育容器〉
ヘビの大きさに合わせフタがしっかりとできるプラケースや衣装ケースなど。高さの低いフラットプラケでも可。大きさはよく言われるようにヘビがとぐろを巻いたときの3倍程度以上の床面積があればよい。
〈温度〉
シートヒーターなどで保温する
〈照明〉
特に必要なし
〈床材〉
ウッドシェイブなど。新聞紙やクッキングペーパーでも良いが潜ってしまう
〈容器内レイアウト〉
体全体が浸かるような倒されたりあふれたりしない大きめの水容器とシェルターを設置する。
〈餌〉
基本的にマウスを食う。餌付いている場合は大きさに合わせたマウスを置き餌にする。冷凍を解凍したものでよい
〈基本的な世話〉
- いわゆるナミヘビの飼育方法でよい
- 幼体時は多湿を好むので、ウェットシェルターやミズゴケ入りのタッパーなどを設置する
※「飼育の基本情報」は「爬虫・両生類ビジュアルガイド ヘビ(誠文堂新光社)」および海外サイトを参考にしました。
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