アオハリトカゲの基本情報と魅力を解説!
アオハリトカゲの基本情報と飼育方法
イグアナ科の、大きなグループであるハリトカゲ属の一種です。
ハリトカゲ属Sceloporus はアメリカ合衆国からメキシコを中心に分布する小型から中型のイグアナ科のトカゲで、その種類は非常に多く90種前後とされています。名前からわかるように、鱗が棘状に発達する種類も多いのですが、ハリトカゲという名前が似つかわしくないような形態の種類も多く、分類や同定が難しいグループです。主に、やや乾燥した岩場などの環境に多く生息し、危険を感じると素早く岩の割れ目や巣穴などに逃げ込むようなトカゲです。
本種は分布域の北部の個体群をSceloporus cyanogenys cyanogenys と南部の個体群をS. c. plioporus ととする2亜種に分けられることもあったようですが、基本的には亜種はない方向が一般的であるようです。ただし、この分布域は不連続であるため、多少の説得力はあります。
本種は、属内でも最大に近い種類です。形態的な特徴は、他の近縁種と同様に針状に尖った小さな鱗が全身に生えていて、基本的には金属光沢をたたえた褐色をしています。首には明瞭なエリマキ状の黒色斑が白いバンドに縁取られています。写真ではわかりにくいのですが、名前からわかるように成熟したオスは青銅色に発色します。
乾燥した岩場などに生息し、昼行性で、主に昆虫類を食べています。繁殖形態は胎生で2-6月にかけて6.5-7cmほどの幼体を6-20頭、程度出産します。
ハリトカゲの仲間は、ツノトカゲほどではありませんが、トゲトゲしい外観とオスの見事な発色が魅力的なトカゲと言えます。
「マラカイトハリトカゲ」と呼ばれて、似たような種類が比較的安価に流通しますが、決して人気が高い種類ではありません。大きさも適当で、カッコよく、飼育もしやすい部類ですから、もう少し人気があっても良さそうなのですが、皮膚病が出やすい、というような情報もあって、なかなか手を出しづらい印象があります。またショップ等で展示されている時は、あまり発色をしていないことも多く、地味なトカゲというイメージも持たれているようです。
アオハリトカゲの基本情報
- アメリカの南部の一部に生息
- ハリトカゲの仲間は似たような種類が多い
- マラカイトハリトカゲの名前で一緒くたに入ってくることがある
- 本種は「イワハリトカゲ」と混同されて流通することがあるらしい
- 昆虫食性
- 飼育は容易
- 乾燥系
- 胎生
アオハリトカゲの飼育方法
飼育容器 60cmクラス以上の水槽など。特に通気性を良くして、高さも確保 温度 ホットスポット部は32~35℃、低温部は26~30℃。夜間は21~24℃にする。昼夜の温度差を付ける 照明 比較的強い紫外線灯とバスキングランプが必要 床材 爬虫類用の砂漠の砂など 容器内レイアウト 流木を横倒しにして観葉植物などを入れると良い。水入れは小型のものを設置 餌 昆虫食 基本的な世話 乾燥系トカゲの飼育に準ずる- カルシウムの添加は必須。ときどきビタミン剤も添加する
- 通気性を確保できるケージを使う
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