デュメリルモニターの基本情報
写真提供:aLive
学 名:Varanus dumerilii別 名:デュメリルオオトカゲ、ブラウンラフネックモニター英 名:Dumeril Monitor分 布:タイ南部、ミャンマー、マレーシア西部、インドネシア、シンガポール全長:130cm前後 最大150cm
東南アジアに分布する中型のオオトカゲです。
かつてはVaranus dumerilii dumerilii という基亜種とボルネオ島のマレーシア領であるサラワク州の一部に生息している個体群をV. d. heteropholis という別亜種に分けた2亜種とされていました。しかし現在では亜種は存在しないということになっています。
幼体時は頭部が鮮やかなオレンジ色で、コントラストの強い黒褐色と明色のバンド模様が美しいのですが、この色彩は成長すると失われ、全身が灰褐色になりバンド模様も薄くなっています。また頚部背面に大型の鱗が並び、同じような特徴を持つラフネックモニターによく似ています。
主に森林や海岸線のマングローブ林などで生活し、樹上や岩の上などで日光浴をする姿などが観察されていますが、樹上生活を種としているわけではないようです。
ほぼ完全な肉食性で、鳥類から昆虫類までさまざまな動物を食べていることが知られていますが、特にカニを多く食べていることが知られており、非常に上手に食べることができるそうです。
飼育下では秋に14卵を生んだ記録があり、26.7-30℃で215-222日で、体長8cm程度の幼体が孵化したそうです。
穏和な性格で、モニターとしては異常と言ってしまえるほど扱いやすいことで有名です。野生でもあまり動き回らず巣穴などでじっとしていることが多いという報告があります。
しかし扱いやすいとは言え、やはりこの大きさですから、飼育にはそれ相応の覚悟は必要です。
流通量は決して少ないのですが、WC個体が流通しますので立ち上げて、幼体の色彩を楽しんだり成体の扱いやすさを実感するにはそれなりの技術が必要であるとも言われています。
モニターらしい渋いカッコ良さもあって、本当にいいモニターらしいです。でもやっぱり、幼体の美しさが大きくなっても残ってくれればなぁ、って考えてしまうのは人間のわがままですけど、本音ですよね。
CITES(ワシントン条約)の付属書II類掲載種
赤っ恥をかかない程度の知識
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幼体 |
デュメリルモニターの飼育方法
飼育容器幼体ならば60cm程度の爬虫類専用ケースでいい。最終的には自作の特大ケージが必要
温度
基本は26℃程度。ホットスポット下は50℃前後で設置。容器下にフィルムヒーターを敷く。ケージ内に温度勾配を作ること
照明
爬虫類用の紫外線灯やバスキングランプが必須。できれば直射日光で日光浴をさせる。
床材
ヤシガラ土など、多少湿度を保持できる素材を厚めに敷く
容器内レイアウト
止まり木になるような太めの枝を一本だけ斜めに立てかける。水によく入るので、水容器は大きめのものを設置する
餌
幼体時はコオロギを中心にウズラ、マウスなどを少量。栄養添加剤は必須。成体はマウスやウズラ、肉片など
基本的な世話
オオトカゲ類の飼育に準ずる
- 多湿を好むので、定期的に霧吹きをする。
- 幼体時は低温と乾燥に十分に注意する。
- 特に入荷直後の幼体を飼育し始めたときは湿らせたミズゴケを床材にして、高温に保ち状態を整える
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