ツマベニナメラの基本情報
ツマベニナメラの基本情報と飼育方法
学 名:Elaphe moellendorffi ※2002年から新しい学名としてOrthriophis moellendorffi も使われている別 名:-英 名:Hundred Flower Snake, Moellendorf's Rat Snake分 布:中国南東部(江西省、広東省)、ベトナム北部全 長:160-180cm 最大250cm
中国南部周辺に分布する大型で非常に美しいナミヘビです。
体色は緑褐色で黒色に縁取られた暗褐色の斑紋が並んでいます。また細長い頭部と尾はオレンジっぽい赤褐色に染まります。
岩の多い環境に生息していると言われていますが、詳しいことはわかっていません。
野生では齧歯類や鳥類、両生類を食っていると考えられています。
3-4ヶ月ほどの期間冬眠を行い、春に6-12個の卵を産み、80日ほどで孵化に至ります。孵化した幼体は緑色が薄く、暗色の斑紋とモノトーン調ですが頭部はすでに赤くなっています。
大型で非常に美しく、海外のナミヘビファンの間でも非常に人気が高いヘビです。もちろん国内でもアジアンラットスネークファンの垂涎の的ではありますが、非常に飼育が難しいことで知られていて、多くの飼育経験者は「タカサゴナメラよりも飼育が難しい」と口を揃えて言います。タカサゴで玉砕してしまった私から見れば、もうすでに異次元のレベルのヘビです。どんだけか、って感じです。
また本種ほどWCとCBの価格に差があるヘビも珍しく、ときどき流通するWCは非常に安価ですが、まれに流通するアメリカやEUのCBなどは、非常に高価です。
これはWCが中国で食用や薬用に採集された個体が流通するからで、ストック状態も悪く、ただでさえ神経質で飼育が難しいわけですから、このような安価なWC個体を立ち上げて継続的な飼育ができる状態にまで持っていくのが非常に困難と言えるでしょう。ただ、逆に言うと、そんな個体はショップにストックされていても死んでしまうでしょうから、我こそはと思う強者はダメ元でこういうのを購入して飼育にチャレンジするのもありかもしれません。ではCBなら飼育しやすいのかと言えば、やはり必ずしもそうではなく、WCよりも多少は飼えるかな、という程度でやはり飼育難易度は非常に高いヘビであるようです。
そういうわけで、ある意味アジアンラットスネークの最後の壁であると言えるヘビかもしれません。
赤っ恥をかかない程度の知識
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ツマベニナメラの飼育方法
飼育容器ヘビの大きさに合わせフタがしっかりとできるプラケースや衣装ケースなど。ただし通常のヘビの飼育よりも広めの床面積が必要
温度
高温に弱いと言われているため28℃以上にはしない方が良い
照明
特に必要なし
床材
通常のヘビ飼育のようにウッドシェイブや新聞紙などでも飼えるらしいが、腐葉土やヤシガラ土など、保湿ができる床材の方が良いと思われる
容器内レイアウト
体全体が浸かるような倒されたりあふれたりしない水容器とシェルターを設置する
餌
マウスに餌付いている場合は大きさに合わせたマウスを置き餌にする。冷凍を解凍したものでよい。マウスに餌付きにくい場合はヒヨコやウズラ、カエルを使う
基本的な世話
いわゆるナミヘビの飼育方法ですが、その他に
- 神経質であるためハンドリングなどはできない
- 夏はクーラーをかけて高温にしないようにする
- WCは非常に多くの寄生虫を持っていることが多いので駆虫を行う
- WCはダニに寄生されている場合も多いので駆除する
- 日本ではこれで良いという飼育法は確立されていないと考えるべき
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