さて、一号分飛ばしちゃいましてスミマセンでしたが、お馴染みのビバリウムガイド最新刊No.44のレビューであります!!
ビバリウムガイド No.44 定価1200円 |
表紙の顔
今回の表紙は、昨年の秋の爆弾入荷だったナマクアカメレオンです。で、これはもちろん素晴らしいのですが、巻末にあるコラム「表紙の顔」でも現場監督・冨水明さんの爆弾チックな発言があったりして、ちょっとこれからの毎回のビバガが楽しみになってきちゃう感じです。今号の特集
今回の特集のメインは、たぶんブームというよりは、いつのまにか日本でもステイタスが確立されたボールパイソンです。どうも私は、ボールのパイソンに対しては10年前で頭が凍結してしまったようで、未だに「小さくてキレイで可愛いニシキヘビだけど、エサ食わない」なんてイメージで凝り固まっています。
で、そんなイメージのままあれよあれよという間にさまざまな品種がダダダッと出てきちゃったもんだから、もう何がなにやら...って感じだったのですが、今回の特集を見ると、かなり頭の中が整理できてきて、俄然、興味がわいてきました!
とにかく、ボールの最新カタログみたいな感じなんですが、よく考えてみたらこの短期間に、これだけの品種の個体が国内で販売されているという事実に驚きでした。もちろん、他の時に撮影された写真も多いんでしょうけど。
ちなみに少し離れたページにある、おまけ的な扱いの記事になっている「ボールの皮むき」つまり脱皮不全のボールパイソンに対する強制脱皮の解説は、素晴らしいです。やっぱ、私みたいにポツンと田舎で一人で記事を書いている人間には、こういう作業中の写真って撮影できないですもんね...こういう複雑な作業中の写真を撮影したいなぁ。
他の生体の特集の一つは、フタスッポンとハコスッポン。どちらもちょっと変わったかわいらしいスッポンなので、初めての方も興味を持てそうです。飼育法も詳しく載っているのもありがたいです。
もう一つの生体特集は「僕たちの好きな」シリーズでマルメヤモリの仲間たちです。アオマルメヤモリの登場で、かなり両爬好きの間では認知されはじめたグループでありますが、このグループだけでカラー数ページとモノクロ数ページを使うとは...脱帽。
やっぱり怒濤のフィールド記事
今回のビバガはどうしてもボール特集に個性づけられると思いますが、私的には今回のベストは二大フィールド記事です。今回はお馴染みの加藤英明博士のルーマニアと、琉球大学の田原義太慶さんのアマゾンです。
ある意味、両極端というか対比的な2つのフィールド記事で、一冊で二度おいしい、という感じです。
もちろん、たくさんの生き物が登場するアマゾンのレポートは読み応えバツグンですが、ルーマニアには驚きです。そんなところに両爬を見に行ったって...なんて思う読者の思いこみを一撃で粉砕してくれます。ギリシャリクガメとの出会い、ミドリカナヘビとの出会い、バルカン半島、すげぇ、って感じです。
とにかく、よくこんなに見つけてくるなぁ、って本当に感心してしまいます。
あまりフィールドには興味がないから、読んでない、って方はぜひご一読を!
と言うわけで、今回のビバガはフィールドファンの星野としては、大喜びの一号ということでありました!!
あ、最後になりましたが拙著のご紹介もありがとうございました!!冨水さんへ。
なお次号ビバリウムガイドNo.45は4月下旬の発売予定です。
<関連サイト>
エムピージェー
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ビバリウムガイドを作った漢 冨水 明氏に聞く!!