マクロットパイソンの基本情報
マイクロットパイソン
学 名:Liasis mackloti mackloti 別 名:マクロットニシキヘビ英 名:Macklot's Python, Freckled Python分 布:小スンダ列島(インドネシアとパプアニューギニア)全 長:最大 2m
やや地味な印象のインドネシアのニシキヘビです。
オーストラリアとパプアニューギニアに分布するウォーターパイソンと同属で、よく似ていることから分布やコモンネームが混同されてしまっていることがようで、分類も混沌としている感じではありますが、通常は、小スンダ列島に分布するものが種マクロットパイソンLiasis mackloti でサヴ島に生息する個体群が亜種サヴパイソンLiasis mackloti savuensisとされ、それ以外の小スンダ列島に分布するものが基亜種マクロットパイソンL. m. mackloti ということになります。ただし、サヴパイソンは独立種とされることもあります。近縁種としてオーストラリアとニューギニアに分布するものがウォーターパイソンL. fuscus 、オーストラリア北東部にのみ生息するものがオリーブパイソンL. olivaceus ということになります。
背面の体色はグレーから薄い褐色で、これに暗色の小斑紋が散在するのですが、逆に暗色地に淡色の斑紋が入っているように見える場合も多いようです。亜種のサヴパイソンでは頭部が暗褐色で、口唇周辺から下顎、喉にかけての黄白色部がはっきりと境界がある点で見分けられます。
また本亜種の目の虹彩部は灰色で、サヴパイソンは白いという点でも見分けらるようです。
熱帯雨林のジャングルよりも、むしろやや開けたような環境に多いようですが、丘陵地の草原などで多く見られるようです。インドネシアウォーターパイソンと呼ばれることもあるのですが、特別に水場に依存していることはないようです。
国内での繁殖例によると16-17卵を産卵し、60-62日で孵化に至ったそうです。
比較的名前もよく聞きますし、それほど流通が稀でもないのですが、あまり注目される機会が多くないというイメージが強いパイソンです。渋めの体色であることと、性格が荒いという情報が多いこと、WCが多いため餌付かなかったり、寄生虫にやられることが多いこと、などがその理由のようです。
しかし、国内でもわずかではありますがCBが流通するようになってきましたので、穏和な性格の個体も多く、健康上の問題も少ないと考えれば、大きさも手頃である一方、成長したときのいかにもパイソンという迫力はなかなか捨てがたい魅力があります。
実を言うと私もよくわからないヘビだったのですが、イベントでやや成長したCBを見たときには、なんてカッコ良くて落ち着きのあるヘビなんだ、と目を惹かれてしまいましたから。
美しさは他の美種に敵わないかもしれませんが、日本人好みのパイソンだと思います。とにかく、CBは実にオススメです。CITES(ワシントン条約)の付属書II類掲載種
マクロットパイソンの基本知識
- インドネシアとパプアニューギニアにまたがる小スンダ列島にのみ分布
- あまり大きくならない
- ウォーターパイソンと近縁だが、それほど水に依存はしていない
- 体色はどちらかというと地味
- 流通の中心はWCだが、少数ではあるがCBも流通し始めているため、そちらがおすすめ
マクロットパイソンの飼育方法
飼育の基本情報<飼育容器>
サイズに合わせて衣装ケース・爬虫類専用ケースなどを使う。最終的には90cm程度の大きさが必要
<温度>
昼はホットスポットを32℃くらいにし、その他の場所は最低26℃程度に。夜間は24~27℃程度に保温する
<照明>
ホットスポットのみ
<床材>
新聞紙やクッキングペーパーで良い
<容器内レイアウト>
特に幼体時はケース内に水平に設置した止まり木が必要。できればケースの側面にネジ等で固定した方がよい。全身が入り倒されない大きさの水容器を設置する
<餌>
大きさに合わせたマウス・ラットを使う。WCで餌付いていない場合はウズラやヒヨコなどを使うと良い。冷凍を解凍したものでよい
<基本的な世話>
WC個体には駆虫を施す
比較的湿度は必要だが、蒸れないように通気性は確保する
など
※「飼育の基本情報」は海外サイトおよび「大蛇世界(マリン企画)」「ビバリウムガイドNo.9(マリン企画)」および飼育をされている方のお話を参考にしました。
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