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ノコヘリヤブガメ
学 名:Psammobates oculiferus別 名:-英 名:African Serrated Star Tortoise, Serrated Tortoise分 布:南アフリカ、ボツワナ、ナミビア、アンゴラ甲 長:最大14.7cmカラハリ砂漠に生息する小型でほとんど流通しない珍しいリクガメです。
ヤブガメ属Psammobates はアフリカ大陸の南部のカラハリ砂漠周辺に生息する小型のリクガメたちで、どの種も放射状の美しい斑紋がある背甲を持っていますが、ほとんど流通することがなく、ファンの間でも垂涎の的になっています。一般的には以下の3種に分けられています。
- ホシヤブガメPsammobates geometricus・・・南アフリカの西ケープ州のごく一部
- ノコヘリヤブガメP. oculiferus・・・カラハリ砂漠周辺
- テントヤブガメP. tentorius・・・ナミビアから南アフリカの西ケープ州。3亜種に分けられている
ただし、なぜかヒョウモンガメもヤブガメ属に入れることがあるようです。背甲はドーム状で高く盛り上がっており、各甲板にはホシガメなどのような放射状の美しい模様があります。名前からわかるように、縁甲板が角状に突出して背甲周辺が鋸歯状なっています。また特に後縁の縁甲板は上に反り上がることが多いようです。
頭部は小さく、明るい褐色で小さな黄色い斑紋が少数入っています。
分布域はステップ気候に属しているため、背丈の低い草やアカシアなどのように乾燥に強い樹木がまばらに生えているようなサバンナに生息しています。
主に背丈の低い草を食べていますが、生息地に生えている植物70種の中の38種しか食べていない、という調査の結果が得られています。
本種は温度が低く、乾燥する5-8月の間は夏眠を行うことが知られています。
生息地での春にあたる9-12月に繁殖期を迎え、30-40×23-31mmの大きさの卵を2-4個産むということがわかっています。
ヤブガメの仲間は、以前は入荷するようなことがあったようですが、南アフリカが野生動物の保護に力を入れていることとその他の生息地の不安定な政情から、十数年の間、国内に流通することがありませんでした。一方で、小型で美しくCITES I でないために、リクガメのファンからは流通が熱望されていた種類です。さらに、日本とはあまりにも違う環境に生息していることから、飼育も難しいとも言われ情報がほとんどなく、リクガメファンの一部の猛者たちがその姿だけでも見てみたいと垂涎の種類でもありました。
そんな中、2008年の春にまとまった数が流通したのだから、これはもう驚きです。
リクガメの仲間は、もともと種類数が少ないために、最近はせいぜいチチュウカイリクガメたちの新しい亜種分けとか、なかなかついて行けないようなコアな話題しかなかったわけで、そういう意味からすればヤブガメの流通というのは、非常にわかりやすくホットな話題です。
とにかく、生態もよくわかっていませんし、飼育も本当に難しいのか。今回流通した、本当に文字通りの猛者の方々には、何か新しいことがわかったりするんじゃないかと期待してしまいます!!
CITES(ワシントン条約)の付属書II類掲載種
赤っ恥をかかない程度の知識- 南アフリカのリクガメ
- 小型で美しい
- 非常に流通しにくい。国内の流通は非常に久しぶり
- 飼育は難しいと言われている
- 野生での生態はよくわかっていない
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飼育の基本情報 |
飼育容器 | 幼体は60~90cmクラスの水槽や衣装ケースなど。成体はさらに大きな飼育ケースが必要 |
温度 | 28~32℃を基本の温度とし、35℃程度のホットスポットを準備してケージ内に温度の勾配を作る。シートヒーターなどで底面からの加温も必要 |
照明 | 紫外線入りの爬虫類用蛍光灯など |
床材 | 乾燥を保てる素材がいい |
容器内レイアウト | シェルターは必須。水場は設置しない方がいいかもしれない |
餌 | 植物食。低タンパク高カルシウムの野菜・野草など |
基本的な世話 | 一般の乾燥系のリクガメ飼育の通りと考えていいと思われる幼体時の低温に注意低温の空気に注意高タンパクの餌の与えすぎに注意※「飼育の基本情報」は海外サイトを参考にしました。 |
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