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マツカサヤモリの基本情報と飼育方法……小型の地表性ヤモリ!

今回は、マツカサヤモリの基本情報と飼育方法をご紹介いたします。マツカサヤモリは、名前からわかるように、松ぼっくりのような形の尾が魅力的な小型の地表性ヤモリです。特徴的な尾の形状とよく見ると美しい斑紋、そして小型で飼育しやすいところが人気。

執筆者:星野 一三雄

マツカサヤモリの基本情報

マツカサヤモリの基本情報と飼育方法

撮影協力:爬虫類倶楽部(於:九州レプタイルフェスタ)

マツカサヤモリ
学 名Teratolepis fasciata別 名:-英 名:Viper Gecko, Carrot-tail Viper Gecko 分 布:インダス川流域(インド西部、パキスタン東部)全 長:8cm

名前からわかるように、松ぼっくりのような形の尾が魅力的な小型の地表性ヤモリです。

暗褐色地に数本の明色のストライプとスポット状のバンドが入り、格子状の斑紋を持っていますが、何よりも松ぼっくり状の太短い尾が特徴的です。

指先には指下薄板はあまり発達せず、ガラス面などは上ることはできませんが、爪で木や岩の上では自由に動き回ることができます。

乾燥した岩場などに生息し、夜間に徘徊して小さな昆虫類などを食べています。

メスは1回に1-2個の球形で殻が固い卵を産みますが、1シーズンのうちに、2-3週間ごとに複数回の産卵を行い、多いときで10回以上の産卵を行うこともあるようです。

卵は27-28℃で50-60日程度で孵化します。

孵化した幼体は2-3cmと非常に小型です。

特徴的な尾の形状とよく見ると美しい斑紋、そして小型で飼育しやすいことからかつては大変な人気があったヤモリですが、最近はあまり見かけなくなってきました。

そのため流通量も、決して多いとは言えず、見つけたら「即、買い」と言えるでしょう。

流通したての頃は高価でしたが、国内でもCBが多かった頃は安価になっていたようです。

幼体が小型で、育て上げるのが少し難しいためか、思ったほど国内のCBを見かけることが少ないのが、本当に残念です。決して、いつでも人気があって飛ぶように売れる種ではありませんが、やはりいつでも一定の量が流通するくらいには国内CBを維持できるようにしておくべきだなぁ、と思います。

ちなみに欧米では、かなり人気があるヤモリだそうです。

赤っ恥をかかない程度の知識
  • 原産はインダス川流域
  • 英名のバイパーゲッコーは尾の形をクサリヘビの頭部に見立てての命名
  • 飼育も繁殖も容易
  • 多産であることと、幼体が小型であることがネック
  • 乾燥系
  • 最近は、かつてほどは流通していない
 

マツカサヤモリの飼育方法

飼育容器
床面積の広いプラケース。通気性は確保する

温度
フィルムヒーターでケース下から保温する。低温部と高温部ができるようにする

照明
特に必要はないが、観葉植物を育てるために蛍光灯を設置した方がよい

床材
目の細かい砂を浅く(5cm程度)敷く

容器内レイアウト
個体数以上の数のシェルターが必須。水入れは常設しなくてもよい


コオロギやミールワームなどの昆虫。カルシウム剤などの添加は必須

基本的な世話
いわゆる乾燥系地表性ヤモリの飼育方法
  • シェルターを二つ用意して、一つには一日一回霧吹きをするなどウェットシェルターにする
  • メスはカルシウム不足になりやすいので必ずカルシウムを与える
  • ケース内に乾燥に耐える観葉植物を植えて、それが枯れない程度の水やりをすると良い
  • など
※「飼育の基本情報」は「爬虫・両生類ビジュアルガイド トカゲ2(誠文堂新光社)」「ゲッコーの本(リアルエステイト研究所)」および海外サイトを参考にしました。

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※ペットは、種類や体格(体重、サイズ、成長)などにより個体差があります。記事内容は全ての個体へ一様に当てはまるわけではありません。

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