アムールラットスネークの基本情報
アムールラットスネークの基本情報と飼育方法
学 名:Elaphe schrencki schrencki別 名:カラダイショウ、ロシアンラットスネーク英 名:Amur Ratsnake , Russian Ratsnake 分 布:朝鮮半島北部、中国北部、ロシア、モンゴル全 長:140-1800cm
朝鮮半島や中国に分布するために、日本のアオダイショウに対して「カラダイショウ」と呼ばれるナミヘビです。
種として、アムールラットスネークElaphe schrencki として、朝鮮半島南部と中国の一部に生息する個体群をコリアンラットスネークE. s. anomala として別亜種、それ以外の地域に広く分布する個体群を基亜種アムールラットスネークE. s. schrenckiとするのが一般的です。
両亜種とも、幼体時はニホンマムシに非常によく似ていて、褐色地に暗褐色の銭形模様があります。これはマムシに擬態しているという説もあります。本亜種は成長すると黒色部分が増えて、最終的には黒色地に黄色のバンドが入るようになります。上の写真の個体は、まだ若い個体で黒色部分に幼体模様がうっすらと残っているのがわかります。
一方のコリアンラットは逆に、全身が明褐色になり、斑紋が不明瞭になります。
さまざまな環境に生息していて草原や山地、森林、水辺などで見られます。主に昼行性で、齧歯類や両生類、トカゲなどを食べています。冬期には2-3ヶ月間冬眠を行います。
メスは6-14個の卵を産み、40-60日くらいで孵化します。
日本に近い場所に分布しているだけあって、環境に適応しやすいのか、飼育も容易で国内での繁殖例も多く聞かれます。
マムシ模様の幼蛇はアオダイショウにもそっくりで、地味な感じのヘビですが、成長に伴う色彩の変異が大きく、特に成長してからの体色のストイックさは、他のアジアンラットとは一線を画す魅力を持っています。
性格も荒いことはなく、比較的穏やかですのでこの手のヘビにあまり関心がない方に、ぜひ薦めてみたいヘビです。
ちなみに、コリアンラットとの亜種関係には疑問も多く、現実にコリアンラットとアムールラットを交配した結果からは亜種関係と言うよりも遺伝的な優劣の関係であるという傾向が現れています。
残念ながら、盛んに流通するヘビではありませんが、最近はコリアン亜種のアルビノが多く流通していますので、そのついでにノーマルも流通してくれないモノかと期待しています。
赤っ恥をかかない程度の知識
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アムールラットスネークの飼育方法
飼育容器ヘビの大きさに合わせフタがしっかりとできるプラケースや衣装ケースなど。高さの低いフラットプラケでも可。大きさはよく言われるようにヘビがとぐろを巻いたときの3倍程度以上の床面積があればよい。
温度
特に保温の必要はない
照明
特に必要なし
床材
ウッドシェイブなど。新聞紙やクッキングペーパーでも良いが潜ってしまう
容器内レイアウト
体全体が浸かるような倒されたりあふれたりしない水容器とシェルターを設置する。
餌
マウスに餌付いている場合は大きさに合わせたマウスを置き餌にする。冷凍を解凍したものでよい。
基本的な世話
いわゆるナミヘビの飼育方法でよい
※「飼育の基本情報」は「爬虫・両生類ビジュアルガイド ヘビ(誠文堂新光社)」および海外サイトを参考にしました。
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