"ハイポ・ジャガー"カーペットパイソンの基本情報
画像提供:桔梗屋
学 名:Morelia spilota mcdowelli別 名:-英 名:Hypo Jaguar Carpet Python分 布:オーストラリア(クイーンズランド州とニューサウスウェルズ州の東海岸沿い)全 長:1.8-2.4m 最大4.3mの記録がある
ここ数年で、非常に話題になっているジャガーカーペットパイソンの色彩変異の一つです。
カーペットパイソン全般に関してはジャングルカーペットの項を参照下さい。
本品種はコースタルカーペットパイソンの変異個体として考えられています。
ジャガーカーペットは通常のコースタルカーペットと斑紋が異なることが特徴です。コースタルカーペットは体側から背面にかけて黒褐色の斑紋がリング状に入るのですが、ジャガーの場合は背面部で斑紋が完全に分断されてサイドのブロッチのようになります。また地色も黄色みが強く年齢を重ねるごとにより黄色みが強くなります。
このジャガーの形質は、アルビノなどの「劣性形質」ではなく「共優性」形質と考えられています。そのためか、ジャガーとノーマルを交雑させると、ほぼ半数がジャガーになり、同時に産まれたノーマル個体(シブリング)も体色が黄色っぽくなるなど、ジャガー形質の影響を受けているような特徴の個体になります。
本品種は、ジャガーカーペットのさらに黒色色素減退(ハイポメラニスティック)であり、非常に黄色みが強く美しい品種です。
その他の生態等の情報はジャングルカーペットの項を参照して下さい。
もともと「黄色いパイソン」と言えばジャングルカーペットが代名詞であったのですが、なかなか国内でクオリティの高い個体が流通せず、やや下火になってきたと思われてきた頃に、衝撃的に登場しました。
カーペットパイソン自体が飼育もしやすく繁殖も可能であり、その上ジャガー形質が共優性であることから、あっという間に流通量が増えてきた品種です。
実は、あんまり興味がなかったんですが、私が唯一野生で出会ったカーペットパイソンであるコースタルカーペットに由来していると知ったこと、そして実物を見た時のあまりの美しさへの衝撃で非常に気になるパイソンになりました。
価格も、ノーマルのジャガーならば、かつてほどは高価でもないため、これからますます人気が出てくる品種と考えられます。
CITES(ワシントン条約)の付属書II類掲載種
赤っ恥をかかない程度の知識
- ジャガーカーペットのハイポ
- コースタルカーペットが元と言われている
- ジャガー形質は共優性と言われている
- 飼育は難しくない
"ハイポ・ジャガー"カーペットパイソンの飼育方法
飼育容器サイズに合わせてプラケース・衣装ケース・爬虫類専用ケースなどを使う。高さはそれほど必要ないが運動量は大きいのでやや広めにとる。
温度
昼はホットスポットを32℃くらいにし、その他の場所は最低26℃程度に。夜間は24~27℃程度に保温する。
照明
ホットスポットのみ
床材
幼蛇の頃はやや多湿を好むので水苔などを敷くと良いが、成長したら何でも良い。
容器内レイアウト
安定した登り木と倒されない大きさの水容器を設置する。
餌
大きさに合わせたマウス・ラット。冷凍を解凍したものでよい。
基本的な世話
- 幼体時はやや高温多湿にする
- 水は毎日交換する
- 大きすぎる餌による吐き戻しに注意する
- など
【関連記事】