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ヨツメイシガメの基本情報と飼育方法!

今回は、ヨツメイシガメの基本情報と飼育方法をご紹介いたします。ヨツメイシガメは、ジャノメイシガメ以上に明瞭な眼状斑を後頭部に持ったアジアのカメ。立ち上げに苦労するそうですが、落ち着くと丈夫だそうですのでぜひ飼育をしてみたいカメの一種です。

執筆者:星野 一三雄

ヨツメイシガメの基本情報

ヨツメイシガメの基本情報と飼育方法

ヨツメイシガメの基本情報と飼育方法

ヨツメイシガメ
学 名Sacalia quadriocellata別 名:-英 名:Four-eyed Turtle分 布:中国南部、ベトナム中部、ラオス甲 長:14.5cm 最大18cmとも

ジャノメイシガメ以上に明瞭な眼状斑を後頭部に持ったアジアのカメです。

同属のジャノメイシガメによく似ていますが、本種は

  • 後頭部の眼状斑が明瞭な2対(4個)である
  • 頭部に細かい黒色斑紋が入らない
  • 背甲に明瞭な斑紋が入らない
等で見分けることが可能です。

基本的に体色等はジャノメイシガメに似ていて、背甲の色は明褐色から暗褐色で非常に細かい黒色斑が散在していますがジャノメイシガメほどは目立ちません。腹甲は黄色で暗褐色の斑紋がある場合もあります。成熟したオスは頚部から四肢が鮮やかなピンク色に染まりますが、ジャノメイシガメほど眼は赤くなりません。

生息環境も似ていて、森林の中の渓流や小川に生息しています。

気温が11-13℃くらいになると冬眠をして冬を越します。

メスは1クラッチあたり2-6個で2-3クラッチを産みます。卵径は43×22mmで30℃くらいの温度で75日ほどで孵化します。飼育下での食性は雑食で果実などの植物性のものも好んで食べるようです。

ジャノメイシガメと並んで人気のあるカメですが、本種の方がやや大きくなる傾向があることや、大型の個体は頭部がスプーン状に頭頂部が凹んで、ちょっと異様な雰囲気になるために考えられているほどの人気はないようです。

もちろん、流通量は少なくなり、高価になりましたが、その分、生体の状態は良い個体が流通するようになってきたようです。

中国では、食用の需要もあるため養殖に取り組み始めたらしいので、そのうち本種のCBベビーなどがコンスタントに輸入されるようになるかもしれません。ジャノメイシガメと並んで国内でもCB化が待たれるカメの一つでしょう。

やや高温に弱く、特に入荷直後の状態が落ちている個体は立ち上げに苦労するそうですが、落ち着くと丈夫だそうですのでぜひ飼育をしてみたいカメの一つです。

赤っ恥をかかない程度の知識
  • 中国南部からベトナム中部に分布
  • 眼状斑が明瞭に4つ
  • 流通量はあまり多くない
  • オスは四肢や目が赤くなり美しい
  • 生体は頭部がスプーン状になる
  • 立ち上げさえうまくいけば飼育しにくい種類ではない
オスの頭部
オスの頭部
画像をクリックすると拡大画像と詳細が表示されます
 

ヨツメイシガメの飼育方法

飼育容器
大きさによって60~120cmクラスの水槽や衣装ケースなど。

温度
室温に任せてよい。ホットスポットは設置する

照明
紫外線入りのバスキングランプが必要

ろ過
できれば外部式フィルターを設置する

床材(底砂)
特に必要なし

容器内レイアウト
ケース内の3分の1程度を陸地にして、背甲の高さ程度の水深の水場にする


配合飼料でよい

基本的な世話
いわゆる水生ガメの飼育法さらに
  • 甲に潰瘍ができている場合は、とにかく治療する
  • 皮膚病になりやすいので、体をしっかりと乾かせる陸地を設置する
  • 水はきれいに保つようにする
  • 夏期の高温に注意する
  • 西日本なら周年屋外飼育が可能だが、あまり低温にすると状態が落ちる
  • 冬は冬眠が可能
  • など
※掲載した情報は「爬虫・両生類ビジュアルガイド 水棲ガメ1(誠文堂新光社)」および海外サイトを参考にしました。

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