目の後ろに角のような針状突起が目立つクシトカゲの仲間の一種です。
東南アジアに分布するクシトカゲAcanthosaura 属の仲間は4種が知られており、どの種も本種のように目の後ろに針状の突起が目立つ樹上性のアガマです。
目の後ろの針状突起は他種よりは短いのですが、後頭部から背中の針状のクレストは、特に成熟したオスで発達します。一般にクシトカゲの仲間は、体色は暗緑褐色が基本で地味なイメージなのですが、本種は成熟するとメスが上の写真のように非常に明るい黄色になり大変美しいトカゲになります。一方、オスも緑が強くなりクレストや頭部が赤みがかるとともに頬周辺がブルーに発色し、これまた美しくなります。ただし、これらの体色は個体差あるいは個体の状態によって大きく異なり地味なままの場合も多いようです。
標高1300-1800mの、コケ類、シダ類などが多く生えているような熱帯雨林に生息しています。基本的に樹上性ですが、比較的低い場所でよく見られるようです。
餌は昆虫食ですが、クシトカゲの仲間は地表で活動することも多く、ミミズなどの地中性または地表性の生物なども食べているらしいので本種もそう考えられています。
卵生で本種に限った記録はないようですが、クシトカゲ類は多産傾向が強く数クラッチにわけて最大で16卵程度を産むようです。孵化日数は24℃で170日程度のようです。
繰り返すようですが、クシトカゲの仲間って地味な感じで目の上の角くらいしか特徴がないと思っていたんですが、こんなに美しくなるなんて知らなかったです。こんな色を発色させられるように、しっかりと状態よく飼育したいものですね。そんなに高価でもなく、樹上性トカゲの割には飼育もしやすいらしいのでオススメのトカゲです!
赤っ恥をかかない程度の知識
- 東南アジア産
- カメレオンのように体色を変えることができる
- 色彩には変異が大きくあまり雌雄差もないらしい
- 導入直後の立ち上げに苦労する
ベトナムクシトカゲの飼育方法
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