ペットとしてのワニ

ワニは大きくなる分、脳が大きいわけですから他の小型の爬虫類よりも知能も高いと言われています。声でコミュニケーションしたり、社会性を持つことから考えれば他の両爬とはまた違った魅力や楽しみがある生き物といえるのは確かです。

ただし!残念ながら、ワニは少なくとも日本では安易にペットとして扱える生き物ではありません。今さら書く必要もないと思いますが、念のためワニがペットとして向いていない点を挙げてみましょう。

・大きくなる
てっきりミシシッピワニと思っていた写真
かわいらしい手の平サイズのシャムワニ
ほとんどのワニは小型の種でも尾まで入れて2m以上になりますし、最小の種であるコビトカイマンでも1m以上にはなります。
一般家庭で飼育するためには、それ相応の飼育施設が必要になります。まず普通の家庭で水槽の中でペットとして飼育できる動物ではありません。

・殺傷能力がある
仮に馴れている個体としても、あの鋭い歯を見れば咬まれたときの被害は想像できます。
また、尾の力も強いため扱いには十分な熟練が必要になります。危険な動物か、そうでないかで分ければ、もちろん危険な動物と言わざるを得ません。

・各種法律等で規制されている
ま、ちょっとデブすぎのような気もしますが
上の写真のベビーがこんなになる シャムワニの成体

ワニの飼育は、以下の2つの法律によって強く規制されています。

日本では、もちろん全種が「動物愛護法」で「特定(危険)動物」としてして指定され、飼育をするためには基準を満たす飼養施設を準備して許可を得なくてはいけません。正直、自治体によっては許可をなかなか出してくれない、つまり飼育したくてもさせてもらえない場合などもあります。

また野生個体は生息環境の悪化と皮革用に捕獲されてきたため、個体数が激減しており絶滅の危機に瀕する種類も少なくありません。17種がCITES I に掲載されているため、日本国内では「種の保存法」により未登録個体の飼育は禁止されています。
3mくらいあったんじゃないか、この個体
マレーガビアル


以上のように、ワニは安易な気持ちで飼育を始めてはいけない両爬の一つであることは間違いありません。

昔は、それこそちょっとしたペットショップなどでメガネカイマンのベビーが安価で販売されていたりもしていました。
幸い、法律が整備された関係もあり最近ではワニが昔のように安易に流通していることは少なくなりました。生き物に対する正しい知識が広まりつつある証拠とも言えるかもしれません。

ワニの魅力

決して、ワニの飼育を安易に勧めるわけではありませんが、それでは仮に、ワニのペットとして向いていないポイントをすべて積極的にクリアできたとしたならば、ワニを飼育する魅力はなんでしょう。

後述するビバガでも「ワニの寿命から考えれば『10年』だって一時的なキープ」である旨、書かれています。
ですから、真のワニ飼育に関して語ることはできませんが、次回は私がヨウスコウワニと過ごした1年をご紹介することで、ワニとの生活の魅力や問題点をみなさまに感じていただきましょう。

と言うか、単なるヨウスコウワニとのラブラブ生活自慢の話なんですけどねっっ!

ワニの魅力・後編 ワニが家にやってきた!

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※ペットは、種類や体格(体重、サイズ、成長)などにより個体差があります。記事内容は全ての個体へ一様に当てはまるわけではありません。