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撮影協力:札幌市円山動物園 |
クモノスガメ
学 名:Pyxis arachnoides別 名:クモノスリクガメ英 名:Spider Tortoise分 布:マダガスカル南部甲 長:最大15cm2004年からCITESの附属書I類に掲載され、翌年から「種の保存法」によって未登録個体の流通が禁止になった人気のあるマダガスカルのリクガメです。
名前の由来は、背甲の放射状の模様で文字通り「クモの巣」のような複雑で美しい幾何学模様になっています。リクガメとしては小型で、背甲はドーム状に盛り上がっていて、よく似ているヒラオリクガメPyxis planicauda は比較的扁平であるため判別点ともなっています。頭部は黒褐色地に明色の小さな斑点が入るのが基本ですが、個体によって変異が大きくさまざまな色彩です。
腹甲は前半分がヒンジによって可動式であり、黄色いのですが、ここに斑紋が入るか否かで以下の3亜種に分けられるとされています。
- キバラクモノスガメ Pyxis arachnoides arachnoides ・・・基亜種。腹甲は黄色一色
- ミナミクモスガメP. a. oblonga ・・・比較的大型の暗色斑が腹甲にある
- キタクモノスリクガメP. a. brygooi ・・・腹甲に小さな黒色斑が入る場合がある。ヒンジを持たないため腹甲は可動しない
しかし、個体間の変異が大きいため国内で流通した個体も亜種は確実性に乏しく、写真の個体もおそらくキバラクモノスであろうというくらいでハッキリしません。いや、腹甲の写真を撮り忘れたんですけどね...自然下での生態はほとんどわかっていませんが、ホウシャガメと同じような場所、つまり比較的、乾燥した環境の森林ややぶ地、草原などで生活をしています。繁殖生態も飼育下での例が知られているだけで、1クラッチで1ないし2個の卵を産みます。
野生下では雨が降ったときのみ活発に活動をして、それ以外はほとんど林下などでじっとしているようです。これは飼育下でも同様で、非常に不活発なカメで餌も年間を通じていつでもバリバリ食う、という感じではなく、食べない時期はほとんど食べずにじっとしているそうです。
美しく、小型であるということから、私自身も本当は興味があるリクガメです。しかしCITES I であるため、今後は基本的に流通しないでしょうし、登録個体が流通したとしても非常に高価になることは間違いありません。
記憶に新しいところでは2000年にマダガスカル政府が外貨獲得のため(と言われている)に1000頭の正規輸出を行い、日本国内にも大量に流通したことがありました。結局、その直後にCITES I になったために大変高価になったのですが。
ぜひ、その当時に流通したクモノスガメたちが国内で繁殖が成功していることを願ってやみません。
CITES(ワシントン条約)の付属書I類掲載種赤っ恥をかかない程度の知識- マダガスカル原産
- CITES I であり、国内では「種の保存法」によって流通や飼育が禁じられている
- 15cmほどの小さいリクガメ
- 飼育はそれほど難しくないが、非常に不活発で食が細い
- 産卵数が極端に少ないためCB化は進んでいない
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飼育の基本情報 |
なし海外サイトでは、かなり詳しく飼育方法や繁殖に関した情報を探すことができますが「種の保存法」遵守のために、ここでは飼育情報は控えます。 |
※「基本情報」は「クリーパー No.6(クリーパー社)」および海外サイトを参考にしました。 |
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