ヒガシウォータードラゴンの基本情報
ヒガシウォータードラゴンの基本情報と飼育方法
学 名:Physignathus lesueurii別 名:-英 名:Eastern Water Dragon, Australian Water Dragon分 布:オーストラリア東部体長:25cm前後 全長:65cm前後 最大:90cm
オーストラリアの東部沿岸部に生息する比較的大型のアガマです。ニューギニアにも生息するという情報が多いのですが、どうやらこれは誤認らしく、オーストラリアにしか分布していません。別種とされているジップスランドウォータードラゴンPhysignathus howittii と亜種関係にあるとされる場合もあり、その場合は本種を基亜種Physignathus lesueurii lesueurii 、ジップスランドをP. l. howittii とします。
体色は明灰褐色地に黒色の細いバンドが背中線上に多数入ります。また目の後ろから肩にかけて太い黒色のラインが走ります。特に成長した雄は喉元から胸にかけて鮮やかなオレンジ色や赤色に染まり意外に美しくなります。なおよく似ているジップスランドウォータードラゴンは本種と異なり頬から体側にかけて青-青緑色の発色があることで区別できます。
背中線と後頭部に棘状のクレストが発達し下顎付近にも棘状の鱗が数列走ります。
川や湖などの水場が近くにある森林に生息しており、よく木に登っています。しかし土手などに巣穴を掘って小規模のコロニーを作って生活をしているようです。驚かせると木の上からジャンプして水中に逃げ込みます。日光浴を非常に好み数匹で一カ所に集まって日光浴をしている姿などもよく観察されます。
餌は昆虫類や果実などですが、幼体時は昆虫食がメインです。
夏に産卵を行い、1クラッチで6-12個の卵を産み、26-28℃で70-80日程度で孵化に至ります。
緑色が美しいインドシナウォータードラゴンと比べてやや地味な体色ということでイマイチメジャーになりきれないアガマという印象でしたが、オーストラリアで本種を見たときにそのイメージは完全に払拭されました。もともと日本にこの大きさのトカゲがいないためでもありますが、とにかく大きくてド迫力でした。大きな個体はバタバタと地面を走りちょっとモニターみたいな感じです。さらにお腹の赤色も非常に美しく存在感がバツグンです。
オーストラリアでちょっと大きなトカゲを野生で見たいと思ったら、とにかく本種が最も見つけやすく個体数も多いのでオススメです。
赤っ恥をかかない程度の知識
- オーストラリアを代表する大型のアガマ
- ニューギニアにも分布するというのは誤認らしい
- 流通するのは基本的にオーストラリアの動物園由来のCB
- がっしりした体躯
- よく水に入る
- 成体は植物質も食う
ヒガシウォータードラゴンの飼育方法
飼育容器90~120cmクラス以上の水槽、自作の木製ケージなど。側面を金網張りなどにした通気を確保できる容器。
温度
基本の温度を25-28℃前後としてホットスポット部は28-35℃程度にする。夜間は20℃を下回らない程度
照明
紫外線灯とバスキングランプが必要
床材
特に必要なし。敷く場合はヤシガラ土などを薄く敷く
容器内レイアウト
登り木を立てかける。全身が入り、かつ動ける大きさの水容器が必須
餌
幼体時は昆虫類を2-3日に1度与える。成体は昆虫類と果実などの植物質の餌を与える
基本的な世話
樹上性トカゲの飼育に準ずる ※「飼育の基本情報」は、「爬虫・両生類ビジュアルガイド トカゲ1(誠文堂新光社)」および海外サイトを参考にしました。
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