モロッコイシガメの基本情報
写真提供:aLive
学 名:Mauremys leprosa ssp.別 名:-英 名:Mediterranean Pond Turtle分 布:アフリカ北西部甲 長:20cm前後
イベリア半島の地中海側と地中海をはさんでアフリカ大陸北西部のサハラ砂漠よりも西の地域に広く分布するスペインイシガメMauremys leprosa の亜種の一つとされているカメです。スペインイシガメはスペインとポルトガルに分布する個体群を基亜種として以下の7-8亜種に分けられているとされています。
- Mauremys leprosa leprosa Spanish Pond Turtleスペインイシガメ(基亜種)
- M. l. atlantica Atrantic Pond Turtleタイセイヨウイシガメ
- M. l. erhardi Erhard's Pond Turtleエアハードイシガメ
- M. l. marokkensis Marakkesch Pond Turtleモロッコイシガメ
- M. l. saharica Sahara Pond Turtleサハライシガメ
- M. l. vanmeerhaeghei Vanmeerhaeghe's Pond Turtleアオメイシガメ
- M. l. wernekaestlei Kastle's Pond Turtleワーナーカステルイシガメ
- M. l. zizi Zizi Pond Turtleジズイシガメ
- ※チュニジアからリビアにかけて分布する個体群も背甲の色などから別亜種とされる場合もある
- atlantica グループ・・・タイセイヨウ、エアハード、ワーナーカステル
- marokkensis グループ・・・モロッコ
- saharica グループ・・・サハラ、ジズ
背甲の色は褐色で各甲板に黒く縁取られたオレンジ色の斑紋が散在します。首筋には細い明色のラインが多数入り、これが頭部の側面で幾何学的な美しい模様になります。ただし、これらの模様は成長すると不明瞭になるのが一般的です。
水環境ならばどのような場所でも生息でき川や湿地などで普通に見られるようです。食性は肉食性が強い雑食でさまざまな水生生物や水草などを食べています。
5-6月に4-13個の卵(卵径25.8-40.4×18.1-34.9mm)を産み、65-75日で孵化します。孵化した幼体は甲長32mm程度で明るく美しい斑紋が目立ちます。
スペインイシガメは以前はほとんど流通することもなく、マニア垂涎の種であったようですが、モロッコ産の本亜種が流通するようになりようやく日本でも目にすることができるようになってきました。幼体のうちはかなり美しい種類ですから、流通量が少なくとも人気があり、まだまだ高価なカメと言えます。
ま、しかしなんですね。どうして、こう両爬好きっていうのは細かい分類にこだわるんでしょうね。と言うか分類が好き、と。私も上のリスト作るのが全然苦じゃなかったですから。
赤っ恥をかかない程度の知識
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モロッコイシガメの飼育方法
飼育容器大きさによって60~120cmクラスの水槽や衣装ケースなど。
温度
室温に任せてよい。ただし幼体は保温した方がよい。ホットスポットは設置する
照明
紫外線入りのバスキングランプが必要
ろ過
できれば、外部式フィルターと上部フィルター
床材(底砂)
特に必要なし
容器内レイアウト
ケース内の3分の1程度を陸地にして、背甲の高さ程度の水深の水場にする
餌
配合飼料でよい
基本的な世話
いわゆる水生ガメの飼育法さらに
- 皮膚病になりやすいので、体をしっかりと乾かせる陸地を設置する
- 日本でも周年屋外飼育が可能
- 冬は冬眠が可能
- など
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