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ホシガメ
学 名:Geochelone elegans 別 名:インドホシガメ英 名:Indian Star Tortoise分 布:インド西部と南東部、スリランカ、パキスタン甲 長:最大38cm日本で最も人気がある美しいリクガメです。
体型や斑紋のパターンに個体差が大きいのですが、亜種等はないとされています。またよく似たビルマホシガメとは完全に別種となります。
背甲はドーム状に盛り上がり、地色は黒褐色で各甲板には黄白色の星形ないし放射型のラインが6-12本入り名前の由来となっています。また腹甲にも似たような放射状の模様が入ります。頭部は明褐色地に細かな暗色のスポットが入り、そのような斑が入らないビルマホシガメとのとりあえずの簡単な区別法です。
個体群により、生息地の気候等の自然環境に差はありますが、基本的に開けた草原や熱帯雨林の林縁部などを中心に人家の近くまで出てくるなど、さまざまな環境に生息しています。
本種に限った話ではありませんが生活史の特徴として、生息地の雨季と乾季のパターンに左右され、雨季には昼間の間はほぼ一日中活動し小さな水場などで体を浸している姿なども観察されます。一方乾季の間は、見られても明け方や夕暮れ前後に活動し、ほとんど一日中隠れて活動をしないような時期もあります。
植物食性ですが、自然ではときおりカタツムリや死肉などを食ったりするのも観察されているようです。
メスは生後6-7年ほどで成熟して繁殖可能になります。6-9月にかけて繁殖行動を行い4-11月の雨季の間に産卵が見られます。メスは深さ10-15cmほどの穴を掘り、1クラッチ当たり2-10個(平均6個)の卵を産み、1シーズンに2-4クラッチを産卵します。
卵は38.0-52.5×27.0-39.0cmでやや細長い形をしています。孵化にかかる日数はかなり差がありますが、通常は140日前後です。中には50日で孵化した記録もあるそうです。孵化した幼体は35-40mmほどの背甲長で、甲板の放射状模様のラインが太く数も少ないのですが、これは成長によって増えていきます。
日本では非常に人気があり、毎年かなりの数の個体が安価で流通しています。この時によく議論されるのが「密輸」の問題です。分布域であるインドもスリランカもパキスタンも野生生物の輸出には厳しい規制があり、まずどう考えても日本で販売される数のホシガメが許可済みで輸出されることはあり得ません。もちろんCITES II掲載種ですから、許可がなくては輸出入はできない種です。
もちろん細々とEUなどからCB個体が輸入されることもありますが、そんな日本で流通する何万頭もの個体数がまかなえるわけありません。事実、今でも時折密輸が発覚したニュースもあるわけですし。それに個人的な意見ですが、よく流通する孵化直後の個体を「ピンポン球」と呼ぶことがありますが、アレもキライです。生き物ですもん。
あんまり長くなるとアレですが、とにかくもちっと何とかしないと。つまり、とにかく日本に入ってきてしまったのだったら、まずきちんと飼う。で、とにかく繁殖させる。逆の発想をすれば、日本に来てしまったホシガメをちゃんと育てて繁殖させればスゴイ数のCBが得られるわけです。世界最大のホシガメ「消費国」でなく「世界最大のホシガメ生産国」になれるように努力していきたいものです。
とにかくそのためには、正規に輸入されたものなら、必ず輸出証明書が個体ごとにあるわけですから、そういう個体を買うようにして、密輸ホシガメの需要を無くすべきです。
ウザったいと感じたらゴメンナサイ。
CITES(ワシントン条約)の付属書II類掲載種
赤っ恥をかかない程度の知識- 意外に大きくなる
- 飼育は簡単ではない
- 多湿環境も必要
- 植物食性
- 密輸問題がつきまとう
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飼育の基本情報 |
飼育容器 | 幼体は60~90cmクラスの水槽や衣装ケースなど。成体はさらに大きな飼育ケースが必要 |
温度 | 一般的なリクガメ飼育よりも高温に設定する。28~32℃を基本の温度とし、38℃程度のホットスポットを準備してケージ内に温度の勾配を作る。シートヒーターなどで底面からの加温も必要 |
照明 | 紫外線入りの爬虫類用蛍光灯など |
床材 | 多湿の期間は保湿できる素材を使い、乾燥の期間は誤食されない素材を使うなど臨機応変に考える |
容器内レイアウト | シェルターを常設する |
餌 | 植物食。低タンパク高カルシウムの野菜・野草など |
基本的な世話 | 一般のリクガメ飼育の通り。特に幼体時の低温に注意購入時の駆虫は必須低温の空気に注意高タンパクの餌の与えすぎに注意※「飼育の基本情報」は「AQUQRIUM SERIES ザ・リクガメ(誠文堂新光社)」「クリーパーNo.7(クリーパー社)」「リクガメ大百科(マリン企画)」および海外サイトを参考にしました。 |
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