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キタゼンマイトカゲの基本情報と飼育方法……小型のイグアナ仲間!

今回は、キタゼンマイトカゲの基本情報と飼育方法をご紹介いたします。キタゼンマイトカゲは、ヨウガントカゲと呼ばれる中南米の小型のイグアナの仲間の一種です。丈夫で、顔もよく見るとかなりかわいらしい部類に入りますし、飼育もしやすいですよ。

執筆者:星野 一三雄

キタゼンマイトカゲの基本情報

キタゼンマイトカゲの基本情報と飼育方法

キタゼンマイトカゲの基本情報と飼育方法

キタゼンマイトカゲ
学 名Leiocephalus carinatus別 名:キューバゼンマイトカゲなど英 名:Northern Curly-tailed Lizard分 布:キューバ、バハマ諸島、カイマン諸島、アメリカ合衆国(フロリダ半島に帰化)全長:全 長25cm 

ヨウガントカゲと呼ばれる中南米の小型のイグアナの仲間の一種です。敵から逃げるときや、興奮したときに尾を巻いて上に持ち上げるためこのような名前で呼ばれています。

本種は12程度の亜種に分けられていますが、どの亜種も似ていて国内で流通するのはどれかはよくわかっていません。ただしフロリダでは1940年代にサトウキビの害虫の天敵としてバハマ諸島から人為的に移入され、現在は大量に帰化しており、その亜種はLeiocephalus carinatus armouri とされています。この亜種はアメリカ国内でもペットとして流通していますので、日本の国内で流通するのもこの亜種である可能性が高いです。

全身が明褐色から黒褐色で細かい明色や黒色の斑紋が散在している場合が多いです。特に尾には明瞭な黒色のバンドが数本入ることがあります。

本種は同属の他種に比べ、鱗のキール(稜線)が強く発達し、トゲトゲしい印象が強い種類です。

開けた場所を好み、森林の周縁部や草原、海岸沿いの岩場などに生息していますが公園などでも見られます。昼行性で岩や倒木などの上で日光浴をしている姿がよく見られます。

昆虫類などを食べていますが、飼育下では植物性のものもよく食べるため自然下でも落下した果実などを中心に植物性のものも食べていると思われます。

卵生で春に繁殖行動を行い、オスは尾を巻き上げてメスにディスプレイをするようです。

もう少し派手なマスクゼンマイトカゲL. personatus は人気がありますが、本種は派手さに欠けるため安価であまり人気はないようです。しかし丈夫で、顔もよく見るとかなりかわいらしい部類に入りますし、飼育もしやすいようですから、もっと人気が出ても良いかもしれません。え?尾を巻き上げている画像はないのか、って?いや、顔があんまりかわいらしいから、ね...

赤っ恥をかかない程度の知識
  • バハマ諸島などに分布しているがフロリダに帰化
  • 亜種が多いが流通しているのはよくわからない
  • 尾を上に巻き上げて逃げたりする
  • 雑食性
  • 飼育は容易
  • 乾燥系に近い
 

キタゼンマイトカゲの飼育方法

飼育容器
60cmクラス以上の水槽など。特に通気性を良くして、高さも確保

温度
ホットスポット部は32~35℃、低温部は26~30℃。夜間は21~24℃にする。昼夜の温度差を付ける

照明
比較的強い紫外線灯とバスキングランプが必要

床材
爬虫類用の砂漠の砂など

容器内レイアウト
流木を横倒しにして観葉植物などを入れると良い。水入れは小型のものを設置


昆虫食中心の雑食。果実などを与えてみるとよい

基本的な世話
乾燥系トカゲの飼育に準ずる
  • カルシウムの添加は必須。ときどきビタミン剤も添加する
  • 立体的な活動を行うので高さのあるケージがよい
  • 通気性を確保できるケージを使う
※「飼育の基本情報」は「爬虫・両生類ビジュアルガイド トカゲ1(誠文堂新光社)」および海外サイトを参考にしました。

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※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
※ペットは、種類や体格(体重、サイズ、成長)などにより個体差があります。記事内容は全ての個体へ一様に当てはまるわけではありません。

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