エロンガータリクガメ

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エロンガータリクガメ

学　名：Indotestudo elongata別　名：－英　名：Elongated Tortoise,Yellow Head Tortoise,Yellow Tortoise,Red-Nosed Tortoise 分　布：インドシナ半島、マレー半島、中国南部、ミャンマー、バングラデシュ、インド北部、ネパール甲　長：30cm 最大36cm

東南アジア周辺を代表する、昔から比較的馴染みの深いリクガメです。

写真の個体は孵化してそれほど時間が経っていないベビーですが、成長すると背甲は前後に細長くなります。ただしドーム状に盛り上がるため高さも出てきます。背甲は黄褐色からオリーブ色ですが、各甲板の中央部に明瞭な黒色のブロッチがある個体が多く特に幼体時には顕著です。ただし、ほとんど黒色斑がない個体や、逆に黒色部が非常に多い個体などもいます。

四肢や頭部も背甲と同じような色ですが、特に成熟したオスは頭部がピンク色になることが知られています。

適応できる環境は広く、生息地でも乾燥した草原などから湿った林床でも生活しています。また住宅地の周辺などでも見られるようです。他のリクガメ同様に薄明薄暮性で朝方や夕方の日暮れ直後に活発に行動しているようです。このため視力が良く目も大きい顔つきです。雑食性に近い植物食性で草本類から果実、キノコ類を食っていますが昆虫類や軟体動物、死肉などを食べていることも知られています。

6－8月に産卵を行い1クラッチ当たりで1－9個のやや細長い卵（37－58mm×27－44mm）を15－20cm程度の深さの穴を掘って産み落とします。卵は1シーズンに3クラッチほどに分けられて産み落とされます。卵は30℃前後で96－165日の間で孵化し、幼体は30－55mm程度の甲長です。

明瞭な斑紋や模様などがないため、国内ではあまり人気がある種であるとは言えませんが、日本の気候などでも十分に飼育が可能で、国内での繁殖例も比較的多く聞くことができるリクガメです。大きさもそれなりなので、最終的には大規模な飼育施設が必要になりますが、それさえクリアできれば比較的日本での飼育に向いているリクガメかもしれません。ただしWC個体は寄生虫の感染が多く、不適切なストックをされている場合が多いので、慣れない方はCB個体の購入に心がけたいものです。残念ながらアジアの水生ガメ同様に食用およびペット用に非常に多くの個体が採集されていて流通量も激減しているリクガメです。

CITES（ワシントン条約）の付属書II類掲載種一般的なリクガメ飼育にプラスして

水容器の常設や定期的な霧吹きなどで湿度を保持する

幼体時はより高温にする

冬期の過度の乾燥に注意

WC個体は定期的に駆虫する方がよい

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撮影協力：ｋａｚｕ&かめぞー(於：ぶりくら市2006)
飼育の基本情報
飼育容器	幼体は60～120cmクラス以上の水槽や衣装ケースなど。通気性の確保ができるものがよい。水槽は背の低い「ランチュウケース」がベター
温度	一般的なリクガメ飼育の通り。20～25℃を最低温度として、ホットスポットを準備してケージ内に温度の勾配を作る
照明	紫外線入りの爬虫類用蛍光灯など
床材	湿度を保持できる床材を使う
容器内レイアウト	水入れは全身が入ることができる大きなものを設置する。シェルターも必須
餌	野菜や果実を中心にするが他のリクガメよりもリクガメフードなどを積極的に与える方がよい
基本的な世話
※「飼育の基本情報」は「AQUQRIUM SERIES ザ・リクガメ（誠文堂新光社）」「リクガメ大百科（マリン企画）」および海外サイトを参考にしました。