コーチスキアシガエルの基本情報
写真提供:LIFE WITH FROGS
学 名:Scaphiopus couchii
別 名:英 名:Couch's Spadefoot Toad分 布:アメリカ合衆国(カリフォルニア州南東部からコロラド州南東部およびオクラホマ州南西部)、メキシコ北部全長:6-9cm
乾燥した環境に強い、という印象で有名なアメリカのカエルです。
スキアシガエルの名前は、後ろ足に土を掘るためのコブ状の突起(内蹠隆起)があり、これが土を掘り起こすための「鋤(すき)」に似ていることから来ています。
体は頑丈でがっしりしており背面は明るい緑黄色または黄褐色で、暗色の斑紋が散在しています。特にメスはこの暗色斑が顕著です。背面の皮膚には多くの疣状の突起があります。
やや乾燥した環境に生息し、草原やマメ科の低木が茂っているようなサバンナのような場所の地面に深い穴を掘って生活しています。後肢の内蹠隆起を使って体を後退させるようにしながら土の中に潜っていきます。この穴の中は適度に乾燥しており、ほとんどをこの中で生活しています。基本的に夜行性で、雨の後などに地面から出てきて活動をしますが、膀胱内に大量の水分と体腔内に大量の脂質を蓄えることができ、地中で10ヶ月程度は何も食べなくても生きていけます。4-9月の雨が多いときに繁殖行動を行い、一時的な水たまりなどに集まって抱接・産卵を行います。生み出され受精した卵は36時間で孵化し、幼生は30-40日程度で非常に短い時間で変態して陸上生活に移ります。
乾燥した環境でも飼育可能という印象が強いため、飼育しやすいカエルとして、比較的多く流通しています。ただし、完全に乾燥した環境だけで飼育を続けることができるわけではなく、自然下では雨季と乾季つまり活動期と休眠期でリズムを作って生活しています。そういうことを理解して飼育していきたいカエルといえるでしょう。
コーチスキアシガエルの飼育方法
飼育容器広さと深さのある容器。大型のプラケースかガラス水槽、衣装ケースなど。
温度
地表面のみ小さめの赤外線灯などで加温する。
照明
必要なし
床材
黒土、鹿沼土、赤玉土などをなるべく厚く敷いて、底の方は多湿にし上に行くほど乾燥させ、表面は完全に乾いているような状態を維持する。
容器内レイアウト
浅い水容器を設置。
餌
昆虫食性
基本的な世話
乾燥系地表性カエルの飼育
- 夜間の給餌前に霧吹きを行う
- 常時湿らせすぎ、乾燥すぎにならないようにする
- 床材の中に湿度の異なる層を作って、カエルに選ばせる
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