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ホームセオレガメの基本情報と飼育方法……異色のリクガメ⁉

今回は、ホームセオレガメの基本情報と飼育方法をご紹介いたします。名前の由来の通り、背甲の第4椎甲板のところに蝶つがいがあり、下方向に曲げることができる、ちょっと変わったリクガメです。ある程度のスキルを持ってからの飼育がおすすめ。

執筆者:星野 一三雄

ホームセオレガメの基本情報 

ホームセオレガメの基本情報と飼育方法

撮影協力:ヴァンパイア(於:九州レプタイルフェスタ)

ホームセオレガメ
学 名Kynixys homeana別 名:-英 名:Home's Hinge-back Tortoise分 布:アフリカ西部(リベリアからカメルーン、ザイール東部)甲 長:15-20cm 最大22cm

名前の由来の通り、背甲の第4椎甲板のところに蝶つがいがあり、下方向に曲げることができる、ちょっと変わったリクガメです。

セオレガメの仲間であるKynixys属は5種が知られており、特に本種はヤマガメを思わせる独特な形態です。背甲はほとんど一様に褐色で不明瞭な明色の放射状の模様があります。頭部は明色ですが、四肢は背甲同様に褐色です。

基本的にはアジアのヤマガメのように森林性で、やや湿った環境を好みます。

食性は雑食性が強く、植物質から昆虫や死肉などスカベンジャー的な生活をしているようです。飼育下で1-4個の卵を産んだ記録があり、90-120日で孵化するようです。

異色のリクガメと言えます。形態も生態もアジアのヤマガメに近く、実際にアフリカにおけるアジアのヤマガメの生態的地位にいると考えていいでしょう。特異な形態であり、大きさもそれほど大きくならず、他のリクガメよりも日本での気候に適応しやすいと思われるため、そういう意味では飼育に向いているかもしれません。ただし、飼育法が確立していないこと、WC個体ばかりであること、そのため寄生虫をひどく持っている可能性が高いことから初級者の飼育には勧められず、ある程度のスキルを持った飼育者が飼育するべきでしょう。

CITES(ワシントン条約)の付属書II類掲載種

 

ホームセオレガメの飼育方法

飼育容器
60~120cmクラス以上の水槽や衣装ケースなど。通気性の確保ができるものがよい。

温度
26℃程度を最低温度として、ホットスポットを準備してケージ内に温度の勾配を作る。

照明
紫外線入りの爬虫類用蛍光灯など

床材
腐葉土やヤシガラ土などの保湿性のあるもの。

容器内レイアウト
体を浸せる水入れを常設する。体を隠すことができるシェルター必須。


雑食。マウス、脂肪分の少ない肉、昆虫類、野草や野菜、リクガメ用配合飼料など

基本的な世話
アジアのヤマガメなどの飼育法に近い
  • 冬期の低温に注意
  • 飼育開始直後は落ち着かせる
  • 駆虫は必須
  • 水容器によるケージ内の汚れに注意
  • など
※「飼育の基本情報」は「AQUQRIUM SERIES ザ・リクガメ(誠文堂新光社)」「REPFILE VOL.2 リクガメ(ピーシーズ)」「リクガメ大百科(マリン企画)」および海外サイトを参考にしました。

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※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
※ペットは、種類や体格(体重、サイズ、成長)などにより個体差があります。記事内容は全ての個体へ一様に当てはまるわけではありません。

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