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マツカサトカゲの基本情報と飼育方法…オーストラリア代表の爬虫類!

今回は、マツカサトカゲの基本情報と飼育方法をご紹介いたします。マツカサトカゲは、エリマキトカゲと並んでオーストラリアを代表する爬虫類です。全身を覆う硬く大きな鱗が和名の由来になっています。また尾が太く頭と同じような形をしているのも特徴です。

執筆者:星野 一三雄

マツカサトカゲの基本情報

マツカサトカゲの基本情報と飼育方法

写真提供:オーナーズフィッシュ

マツカサトカゲ
学 名Trachydosaurus rugosa別 名:-英 名:Stump Tail Lizard、Shingleback Lizardなど分 布:オーストラリア全長:30cm前後

エリマキトカゲと並んでオーストラリアを代表する爬虫類です。東部から南部海岸沿いを経て西部にまで広く分布していますが、分布域によって体色および鱗の配列等に違いがあることから現在では以下の4亜種に分けて考えられるのが普通です。

  • ニシマツカサトカゲT. r. rugosa・・・西部に分布。頭部が赤く発色する個体が多い
  • ヒガシマツカサトカゲT. r. asper・・・東部に広く分布。頭部や尾部が大きい。体色は黒い部分が多く橙色の斑紋が入る程度。
  • T. r. palarra・・・西部のシャークベイ周辺に分布。やや頭部が細長く白い斑紋が入る個体が多い。
  • T. r. konowi・・・西部のパース周辺とロトネス島のみに分布
写真の個体はT. r. palarraということです。これから各亜種の写真が入手できるようでしたら、亜種に分けてページを作成したいと考えております。

オーストラリアでは分布も広く、比較的人間が生活している場の近くでも見かけることが多いため、いろいろな名前で呼ばれています。形態的な特徴はご覧の通りで、全身を覆う硬く大きな鱗が和名の由来になっています。また尾が太く頭と同じような形をしているのも特徴です。

やや乾燥した草原などに生息し、昆虫や巻き貝、植物などを食べる雑食性です。危険を感じるとアオジタトカゲのように口を大きく開けて青い舌を出して威嚇します。

卵胎生で、春に16cm程度の大きさの仔を1~2匹出産します。

オーストラリアでは陸生のカメがいませんので、このマツカサトカゲがその生態的地位を占めていると考えられています。比較的飼育もしやすく、長命であるためオーストラリア国内では比較的多くがペットとして飼われているそうです。しかし、他のオーストラリアの爬虫類同様に国外への持ち出しが厳重に禁止されているため日本の国内では非常に高価で流通しています。大変魅力的なトカゲなのですが、繁殖法も確立されていないし、出産数も少ないのでまだまだ高値安定組です。まさに夢のトカゲですね。

 

マツカサトカゲの飼育方法

飼育容器
60cmクラス以上の容器で床面積が広いもの。ペア飼育で1m×1m

温度
基本は25℃程度。ホットスポット下は32℃前後で設置。容器下にフィルムヒーターを敷く。繁殖をさせないのならば冬期も保温する。

照明
爬虫類用の紫外線灯やバスキングランプが必須。できれば直射日光で日光浴をさせる。

床材
バークチップなど保湿性がなく、ホコリが立たないもの

容器内レイアウト
シェルターと小さめで倒れない水入れ


雑食性。昆虫類、ピンクマウスなど動物性タンパク質、果実、トカゲ用の配合飼料、ふやかしたドッグフードや九官鳥フードなどをバランス良く与える。

基本的な世話
乾燥系トカゲの飼育に準ずる
  • 海外サイトによると湿度は低いほどいいらしい
※「飼育の基本情報」は「爬虫・両生類ビジュアルガイド トカゲ2(誠文堂新光社)」および海外サイトを参考にしました。

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※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
※ペットは、種類や体格(体重、サイズ、成長)などにより個体差があります。記事内容は全ての個体へ一様に当てはまるわけではありません。

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