トッケイを飼育する！
万一にも、普通の映画ファンの方が、この記事を読んで「トッケイを飼いたくなった！」なんて思うことはないでしょうけど、一応標準的なトッケイの飼育に関して簡単に説明をしておきましょう。
 |
| トッケイの顔 |
写真：蛇骨 反故之裏書ここでは、あくまで爬虫類飼育を全くしたことがない方向けに書いています。多少でも爬虫類の飼育の経験がある方は、いわゆる普通のカベチョロ系ヤモリの飼育法、例えばココとかココに準ずればいいでしょう。ただし、飼育容器を大きくすることを忘れずに。
基本的にトッケイは飼育もしやすく、ペットの爬虫類としてはかなり以前からポピュラーな種類であると言えます。
入荷直後の立ち上げといくつかの点を注意すれば、初心者の方でも十分、トッケイの魅力を楽しむことができます。
・飼育容器
高さを重視した容器を使います。大型の個体ならば高さ60cm程度は必要です。また通気性を確保できるようにします。
・フタ
必要です。ヤモリの仲間はガラス面でも登ります。ただしガラス蓋のように密閉できるものではダメです。
・保温
熱帯に生息しますので、少なくとも秋から春の間は保温が必要です。爬虫類飼育にはフィルムヒーターというのがありますので、これをケージ内に貼り付けておけばいいでしょう。
・照明
必要ありません。照明をつけていると落ち着いて生活できません。
・給水と湿度
水入れを置いてもそこではあまり飲みません。一日に二回、朝と夕方に霧吹きをするのがよいでしょう。トッケイの体に直接水をかけないように注意します。特に冬は乾燥しますので、霧吹きは必須です。
・容器内のレイアウト
隠れ家（シェルター）になるようなものを入れておきます。板などを立てかけておくだけでも十分でしょう。
・餌
３日に１回程度給餌します。餌はコオロギなど爬虫類を扱っているペットショップで手に入る昆虫類です。大型の個体はピンクマウス（ネズミの子供）なども食べます。できるだけ栄養添加剤（サプリメント）も添加します。
![]() |
| 驚愕!!トッケイのハンドリング |
写真：Count blue・世話と注意すること
通常の世話は給水と給餌、糞の掃除です。また観察として「体色」の変化に注意して下さい。体色は健康のバロメーターです。
定期的に脱皮します。乾燥しすぎていると脱皮がうまくできず体調を崩します。
入荷直後の個体を育て上げるのは難しいので、ショップに相談して餌付いていて、やや太っているような個体を選びましょう。
狭い隙間などからすぐに脱走します。脱走してから捕獲するのはとても難しいことですので脱走させないように注意しましょう。
うかつに掴むと抵抗して咬まれたり、尾を自分から切ったりします。扱う時は十分に注意しましょう。
・価格
通常は3000円くらいから販売されています。
※爬虫類飼育初心者の方はぜひ、こちらをお読み下さい。
トッケイ50,000匹
で、映画の宣伝では「画面を埋め尽くす見るもおぞましき爬虫類５万匹」とありますが、これはどうなんだろ．．．いや、数えたわけじゃないんですが。うちのヨーロッパイエコオロギ２千匹とか、ジャイアントミールワーム５百匹の方がおぞましいだろ。
でも、確かに映画中にトッケイはガンガン出ます。もう数秒に一回くらい出ます。おそらく後にも先にもトッケイがこんなに出る映画なんて、ないでしょう。そういう意味に限って言えば金字塔的な作品です。
ただし、動きが変なのが多い。こんな動きはヤモリはしない！って両爬ファンなら突っ込みたくなるような動きの個体が多いです。トッケイに演技させるわけにはいかないだろうし。で、ひたすら咬む。食いちぎる。私はトッケイを飼育していないのでわからないのですが、この辺のシーンはトッケイ飼育者の方は洒落にならないかもしれません。
結論
なんだか映画のレビューと言うよりトッケイ万歳みたいな記事になってしまいましたが、結局、この映画はどうなのか、と。
両爬飼育者としては、話のネタにぜひ見ておきたい映画ではあります。もしかするとビデオとかDVDとか出ないかもしれないし．．．
B級ホラー映画マニアの方は、十分見るに耐えると思います。たぶん。
で、普通のホラー映画ファンは．．．？？？かな。私のような腰抜けでは一人で見ることができないくらいのコワサはありますが。
こういう映画にありがちな、襲い来るトッケイたちをどんどん殺していく、というシーンがありません。どんなに凶暴でもトッケイを愛してしまう両爬飼育者としては安心して見ることができる映画かもしれません。
というわけで、いよいよ4月8日から全国各地の映画館で上映開始！！お楽しみに！？
＜関連サイト＞
トルネード・フィルム
All About映画ガイドサイト from All About
＜関連記事＞
憑依現象は心の病気？ from All About 心の病気サイト
ヤモリの魅力 from All About 両爬サイト
＜記事協力＞
異界書房
蛇骨 反故之裏書
Count blue
