アカメカブトトカゲの基本情報
撮影協力:STAFFY(於:九州レプタイルフェスタ)
学 名:Tribolonotus gracilis別 名:メベニカブトトカゲ英 名:Orange-Eyed Crocodile Skink分 布:パプアニューギニア北部全長:最大193mm
かつてビバリウムガイドの表紙を飾って衝撃的に日本の両爬界にデビューした、非常にカッコいいトカゲです。英名のクロコダイルスキンクからわかるように、スキンクのイメージからはほど遠いゴツゴツ、デコボコでワニや恐竜、あるいは怪獣をイメージするフォルムは迫力があります。ワニのような鱗に背中や尾が覆われており、まさにカブトやヘルメットをかぶったような大きな頭部に往年の怪獣ファンは魅了されます。黒褐色一色の地味な色彩の中にもオレンジ色に彩られた目は、主張を感じさせます。
が、実は尾を入れた全長は20cmに至らない小型種であり、実は非常にシークレッティブな性格でバスキングすらもほとんどすることがないという地味さからイマイチ人気がありません。
自然下では湿度の高い森林や小さい渓流の近くなどで生活しており、非常に臆病で危険を察知するとすぐに物陰に隠れてしまうようで、なかなか姿を見ることができないようです。食性は昆虫食だと思われていますが雑食という情報もあります。夜行性とも言われていますが、おそらく昼行性のようです。
興味深いのは、爬虫類には珍しく「発声器官」があることです。おそらく他個体とのコミュニケーションに使われていると思われますが、時々「声」を出す、あるいは「鳴く」ことが知られています。
基本的に産卵をするときは1から3卵を産むようで孵化までに60日程度かかるようです。産卵された卵はメス親が世話をして、孵化後も数週間はメス親が幼体の世話をします。
なんだかあまりおもしろみがなさそうなトカゲというレッテルが貼られていますが、生息環境とかから連想されるのはキョクトウトカゲモドキの仲間です。たぶんハイナントカゲモドキとかみたいな生活をしているんだろうな、って考えた途端に飼ってみたくなってしまいました。それと海外サイトで孵化直後の幼体の写真を見たのですが、これまた往年の日活怪獣映画「ガッパ」にそっくりでした~
アカメカブトトカゲの飼育方法
飼育容器60cmクラスの水槽でペア飼育が可能
温度
適温は22から27℃。ホットスポットは不要と思われる
照明
強い紫外線灯やバスキングランプは不要と思われる。フルスペクトルランプ程度
床材
ヤシガラ土などの湿度を維持できる素材
容器内レイアウト
シェルターと大きめの水入れ
餌
基本的に昆虫食であると思われるのでコオロギやミールワーム。カルシウム、ビタミンなどの添加剤は必須。ただし雑食性でイグアナフードなどを食べるという情報もある
基本的な世話
多湿系トカゲの飼育に準ずる
※「飼育の基本情報」は「爬虫・両生類ビジュアルガイド トカゲ2(誠文堂新光社)」および海外サイトを参考にしました。
【関連記事】