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オージーハープ超入門・後編(3ページ目)

初級者向けオーストラリア両爬入門の後編です。今回は爬虫類の各論です。これを読めば、とりあえず話にはついていけるはず!!

執筆者:星野 一三雄

◇ヘビ
ヘビは海蛇を除けばコブラの仲間が80種程度、ニシキヘビが15種程度、ナミヘビはたったの10種ほどしか知られていません。またヤスリヘビが二種知られています。

・カーペットパイソン
オーストラリアのパイソンの中で、もっとも有名で分布が広い種です。樹上性のニシキヘビでポピュラーな種です。多くの亜種に分けられていますが、安価で流通するのはニューギニアとインドネシアに分布するコモンカーペットMorelia spilota variegataです。
オーストラリアには細かく分けて6種の亜種とされていますが、その中で主に北部の熱帯雨林に分布し、黄色地に黒の模様が美しいのがジャングルカーペットM.s.cheyneiと南東部のニューサウスウェルズ州に分布していし、霜降り状の細かい模様が美しいダイヤモンドパイソンM.s.spilotaがあまりにも有名です。これらはCB化が軌道には乗っていないようで、まだまだ高価です。
ダイヤモンドパイソン 写真:ペポニ


ただカーペットのグループはハイブリッド(亜種間雑種)も多く流通しているようで、なかなか見極めが難しいようです。
と言うわけでオーストラリアのカーペットはまだまだ高嶺の花ということです。

・ウォマ
ウォマAspidites ramsayi
は「幻のオージースネーク」の代名詞的なパイソンです。分布はオーストラリア大陸の西部から東部にかけて中央部に広く分布していますが、ようやく最近CB化が進み始めて、手の届く価格になってきました。なお北部の熱帯雨林ではズグロパイソンAspidites melanocephalusがウォマと入れ替わります。

・その他のパイソン
オーストラリアでもっとも分布が広く一般的なパイソンがスティムソンAntaresia stimsoni(西部から中央)、スポッテッドA.maculosus(北東部)およびチルドレンA.childreni(北部)が分布していますが、広い分布のため分類が混乱しています。全部同種にするという考え方もあるそうです。どれも小型で飼育しやすく、それほど多くはありませんが、CBが比較的安価に流通しています。

◇コブラの仲間
オーストラリアでは他の地域で見られるナミヘビやクサリヘビの仲間が少ないか、あるいはいません。ですから、その分をコブラの仲間が置き換わっていると考えて良いでしょう。実に多様なコブラがいます。
その中でとりわけ分布が広く、気も荒く危険な毒ヘビがブラウンスネークの仲間とタイパンタイガースネークそしてデスアダーでしょう。どれも何種類かに分けられていますが、トータルするとオーストラリアのどこへ行ってもこれらのコブラと遭遇する可能性はあります。もちろん、流通などには乗りませんし、流通させるべきではありません。

というわけで二回に分けて、オーストラリアの両生爬虫類の超入門をお送りしてきましたが、いかがだったでしょうか?これでずいぶんと話にもついていけるようになったのではないでしょうか?

お断りとお願い・・・今回の記事を作るにあたって、いくつかの図鑑などを参考にしました。特に分類の再検討なども多かったので、学名や分類など「ちょっと違うぞ」とか「今はこうなっているぞ」というご意見などがありましたら、遠慮なくご指摘下さい。

<All About記事>
オージーハープ超入門・前編
オーストラリア旅行記・Vol1
オーストラリア旅行記・Vol2
オーストラリア旅行記・Vol3

<関連サイト>
All About Japanオーストラリアサイト
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※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
※ペットは、種類や体格(体重、サイズ、成長)などにより個体差があります。記事内容は全ての個体へ一様に当てはまるわけではありません。

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