11月某日
購入後1ヶ月が過ぎた。さしたる変化もないが、餌も食うし順調。ただし、11月も半ばになり外のカメたちは冬眠準備に入った。室内のスティンクポットの水温も15℃よりは上がりにくくなっている。それでも彼らは餌を食う。この大きさでは冬眠は不安だし、何よりも今回は彼らには気の毒だか、レポートを続けなければいけないので、冬の間も加温飼育することにする。プラケの下全面にフィルムヒーターを敷いて、18℃を下回らないようにしよう。ただし、夜間は何度になっているのかは不明。考えないようにする。
冬休み中...
実はスティンクポットは職場で飼育している。
年末年始の冬休み期間中は、当然自宅に連れて帰る...つもりだった。が、しかし!!とてつもないミス。何と職場に置いて帰ってしまった!!年明け後すぐに職場へ行って、恐る恐るプラケの中を覗く。ギリギリセーフ。1センチほどもない水に浸って、カメたちは元気にしていた。ゴメンよー。結局、4日間彼らは放置されていたのだった...いや、本当にゴメン。
2月某日
暖かくなってきて、餌の量も増えた。最初の頃は甲羅がまだ軟らかかったため、甲羅の掃除などは軽く指でこする程度だったのだが、ずいぶんとしっかりしてきたようなので、歯ブラシで甲羅を掃除してやることに。しかしブラシは彼らは嫌いなのか大きな口を開いて怒る怒る。その大きな口を見て思い出したのだが、この仲間は結構気が荒いはず。家で調べてみると、どうやらスティンクポットは例外的に穏和な性格で、広いケースならば複数飼育しても問題は起こりにくいとか。
3月某日
ふと気づくと、ずいぶん大きくなってきた。4センチくらいにはなっているようだ。ということは購入時の倍くらい。しかし、それでもまだまだ小さい。成長してもこれの3倍程度と考えると、気が楽だ。
その翌日
大切なことを忘れていた。紫外線だ。陸地はあるのだが、今まで一度も陸に上がっているのを見たことがない。ただし野性では浅瀬などで水に浸りながら、日光浴をすることもあるらしいので、必要は必要なのだろう。とりあえず、あまり強くない紫外線含有の爬虫類用蛍光灯を設置。昼間だけ点灯させることにした。それでも彼らは陸地には上がらないのだが...
さらに3月某日
暖かくなって食欲も旺盛だ。外のイシガメたちやタイワンセマルハコガメ達もかなり食う。スイミー一握りなどあっという間に平らげてしまう。で、スティンクポットも。相変わらず安上がり。金魚の餌5粒とレプトミン2本くらいで終了。
4月某日
新しい学級の担任になったので、新しい生徒にスティンクポットをお披露目。男子生徒であるが「かわいい」「欲しい」などの声が多い。うむ。男子にも評判は上々。
そして現在
さすがに甲板にも成長線が見られるようになってきたし顔の表情も分かるようになってきた。水深も4センチほどにしてみた。水量も多くなって、ますます元気に彼らは泳ぎまくっている。まだまだこのカメたちは私に楽しみを与えてくれそうだ。
▼最後に
繰り返すようですが、スティンクポットに限らず「はじめての水棲ガメ」に適するようなカメたちは「捨てられた」ら、ほとんどが野生で生き延びて、繁殖して帰化してしまう恐れがあります。
私が、ここでどんなカメを紹介しても「捨てて」しまえば、再び「みどりがめ」の悲劇が起こってしまうのです。カメは、本当に長く私たちと一緒に生活をしてくれます。最後まで飼育する覚悟。そんな気持ちがあれば、どんな種類だって「はじめての水棲ガメ」に向いているのかもしれません。