私って、今でこそ、こんな場をいただき偉そうに、なにやら苦言めいたことを言ったりしていますが、実はまだ両爬の世界に本格的に入ってから日が浅いんです。ですから今までに恥ずかしい失敗も数々しでかしています。
今回は、そんな私が過去に犯してしまった大失態に関係する「白ヘビ」のお話です。
▼「白い」ヘビ、って?
私の失敗談はあとでお話しすることとして、「白いヘビ」っていったい何なんでしょう?
ヘビに限らず、また爬虫類に限らず多くのペットでは「野性での本来の体色」とは異なる体色の個体が遺伝的に固定されて品種化されて楽しまれています。
そもそも生き物の体色というのは、長い進化の中で獲得された形質ですから、自然の中で生きていくのに大きな意味を持っているわけです。保護色であるとか、警戒色であるとかあるいは繁殖行動のためとか。と言うことは突然変異なりで生まれてしまった「色彩変異(色違い)」と言うのは少なからず自然の中で生きていくのに不利になります。
ですから我々愛好家が「色彩変異」をペットとして飼育して生きながらえさせるのは理にかなっているとも言えますよね。
▼体の色を決める色素
色彩変異に関して考える前に「動物の体色」の基本を学びましょう。
動物の体色は皮膚に存在する以下の「4色の色素胞」によって決まります。
・黄色素胞・・・黄色の色素
・赤色素胞・・・赤色の色素
・虹色素胞・・・色素ではないが光の反射によって青色を発色
・黒色素胞・・・黒色の色素
例えば「黄色」と「虹色」が強いと「黄色+青色=緑色」になったりするわけですね。
▼体色の変異の数々
MLや掲示板などでは、色彩変異に関する言葉が飛び交ってたりする事が多いですよね。
「~のルーシーが...」とか「ハイポとアネリを交配させて...」とか。でも、わかりにくかったりして、何となく人に今さら聞けない分野でもあります。
ここでは色彩変異の名称をまとめてみましょう。ただし、結構定義付けがまちまちだったりしますので、よく使われる基本的な考え方で解説します。
◇アルビノ(ALBINO)
基本的には「黒色色素」が抜けている個体を指す場合が多いのですが、すべての色素がない個体を指す場合もあります。あるいは、何らかの色素が抜けている場合全体をまとめて指す場合もあります。
目の「虹彩」の色素もないので、血管の色が透けて目が赤くなるのが特徴です。
ミドリガメのアルビノ 写真:アルビノの館 |
◇ルーシスティック(LEUCISTIC)
模様が全くない個体です。基本的には、全身白色になります。色素はありますので、目は黒いです。つまり「白い色をした個体」です。
「パイボール(PIEBALD)」は体の一部分だけが不規則に白くなることを言います。
シロマダラのルーシ | パイボールのボールパイソン 写真:Dragon Herptile Japan
コーンスネークのハイポ 写真:リミックス ペポニ | シマヘビのメラニスティック |