我が家の王子さま『ピータン』くん
ピータン王子さま |
ずっとメスばかりだったせいか、『もらってもいいけど、オスはイヤだよ!』と言う夫。オスはマーキングするし、なんとなく、オス=ニャジラ(注:小林まこと先生の【ホワッツマイケル?】に登場するニャジラはメスです!)というイメージがあって…、勝手に敬遠していたんです。
でも、どうやら生まれた黒猫は全部オスっぽい。私はどうしても黒猫が欲しい。
『オスは可愛いよ~、いつまでも子猫みたいだよ』と言う友人たちの声を信じて、ある日強行突破で勝手にもらって来ちゃったんです。
『メスだと思ったら、オスだったぁ~!』とか言って、ごまかそうと。見たらどうせかわいくて、オスでもメスでもどっちでも良くなるだろうということも判っていたし。
ところが、夫はものすごく怒って『返して来て!』と言うんです。
一瞬、どうしようかと、目の前が真っ白になりましたけど、結局、今までの3頭は、全部私がひとりでもらってきたり、拾ったりした子たちだったので、今度猫を飼うときは自分で選んでお迎えに行きたかったらしいんですよ。
仕方なく、すぐにその友達に電話して、翌朝始発で返しに行き、その数時間後、あらためて夫と一緒に迎えに行くことに…。
友達は『はぁ~?なんじゃそれ?』みたいな感じ(笑)。
お迎えのセレモニーでは、3頭の黒猫を前に、夫は『どの子にしようかなぁ~!?』とゴキゲンなんですけど、私は昨晩連れて帰った子が良かったので、ハラハラ。
でも『この子にしよう!』と、夫が抱き上げた子は、なぜか私が選んだ同じ子でした。前日夫はいっさい子猫を見なかったので、不思議な気分でしたね。さりげに私の反応を見ていたのかも知れませんが。
美味しいものには、目がないです! |
『オスってなんて可愛いの!?この子が可愛いのはオスのせい?!』と、一瞬でオス猫の大ファンになりました。
今9歳なんですけど、すさまじい寂しがりやで、旅行に行ったり、締めきりでかまってあげられなかったりすると、もう大変!!吐いたり、ソファーでおしっこしたり、あり得ないところにウンコしたり…。正直オス猫のやっかいさには辟易する部分もありますね。まあ、あまりにも性格がかわいくて、何をされても帳消しですが。
シロは単純にシロ猫だからシロ、この子は黒猫だから『クロ』になるはずだったんですけど、黒猫に『クロ』と名付けている友達が何人もいたので、この子くらいはカッコイイ名前を付けてあげようよと、私は『ノアール』とか『ネロ』がイイと言ったんですが、夫がピンと来ない。
で、ある日台所で、中国食材のアヒルの卵=真っ黒い皮蛋(ピータン)を切っていて『あっ、これだ!』ってことで、ピータンになりました。
ずっと、猫ってもっとクールなものだと思っていたんですよ。
ピータンが来てから、こんなにも人懐っこい猫がいるのか!と、懐かれるかわいさに目覚めました。
基本的に人見知りはしないけれど、1階の私の仕事場に来るお客さんは怖くなくて、2階の自宅サイドに上がってくる人には警戒します。ずっとなぜなんだろう?と思っていたのですが、どうやら2階は自分のテリトリー。テリトリーに侵入する者に対しておびえるらしい…ということが、やっとわかって来ました。」
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若干20歳で漫画家デビュー。原作漫画がドラマ化され大ヒットするなど、順風満帆な仕事ぶりだったかというと…。
「最初の数年間は『June(ジュネ)』というマニアックな雑誌で好きな美少年の世界を描いていましたが、その後メジャー誌に移り、出版社や編集者の意向で学園ものやラブコメディばかりを得意分野として描いて来ました。
ただただ漫画を描くことが好きだったはずなのに、『私はこんなものを描きたくて漫画家になったんじゃない!』という思いと共に、自分がおもしろいと感じないものを描いて、結果もついてこない…というジレンマに陥り、5年ほど前、ひとりで描けるエッセイ漫画や取材ライターなどだけを残して、長編漫画を描くことをいったん休止しました。漫画家になって20年!はじめてのんびりすることができました。
その後、ハーレクインの漫画を描き始めます。今まで描いたことのなかった外国の貴族や王族といった華麗な設定のロマンスや、ヒストリカルに『これは自分が小さい頃に読んでいた、少女漫画の世界そのものだ!』ということに気づいて、今はまた『漫画を描くのが楽しい』って実感しています。」
インタビューの仕事もバリバリこなされている村田先生なので、こちらがインタビューをお願いしているはずだったのが、最後はインタビューされている気分でした(笑)。
シロちゃんに突撃インタビュー
の予定でしたが、うわさ通りの奥ゆかしい性格。村田先生に抱っこされて、一瞬だけ姿を見せてくれ、さっさと寝室に~~。
『あたしを見ないで!見ないで~~!!!』
。。。残念、インタビューシッパイでした。
ピータンくんに直撃インタビュー
パリのお土産の首輪が、 とってもお似合い! |
『この首輪、似合うでしょ。ボクは高貴な血を引く黒猫だからね。順子ちゃんがパリでボクのために買ってきてくれたんだ。
ボクはね、順子ちゃんが大好きなの。年とってきて、子猫の時みたいに乱暴な遊びはしなくなったけど、ボクを無視したり寂しい思いをさせると、ボクのことを思い出せ!って、デモンストレーションをするんだ。
ちょっと困らせると、ボクのこと、もっと大事にしなきゃ、って思い出すでしょ(笑)。
ボクが我が儘?そうかな?猫はみんなこうじゃないの?
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猫それぞれの個性をそのまま受け入れて、調和の取れた猫との生活を楽しんでらっしゃる村田先生。村田家にくるべき運命を持った猫さんたちと、のんびりおしゃべりができた至福の午後でした。
■お勧めリンク
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