健康食として人気を集める玄米。「一物全体(いちぶつぜんたい)」=食べ物は丸ごと食べて用を成す。という伝統食の考えが広まり、マクロビオテック実践者だけでなく、健康を意識して食卓に取り入れる消費者は増えています。ナチュラルフードの代表格とも言える存在ですが、玄米食を続ける場合はいくつかの注意が必要です。今回は玄米食のメリット・デメリットについて考えてみましょう。
   

玄米のメリットは栄養が豊富に含まれていること

 
 
収穫後、茶色いもみ殻を除いたのが玄米です。「胚芽(はいが)」「ぬか」(果皮・種皮など)「胚乳(はいにゅう)」の構造でできています。胚芽・ヌカにはビタミン・ミネラル・食物繊維が豊富に含まれており、栄養たっぷりです。一方で、ヌカと胚芽を削り取り、胚乳(はいにゅう)だけになったものが白米。玄米より栄養は劣りますが、消化がよく、胃腸を穏やかに保つのが特徴。体内への吸収率が高いので少量でも栄養をつけることが可能です。
 
茶色いもみ殻を除いたのが玄米です。「胚芽(はいが)」「ぬか」(果皮・種皮など)「胚乳(はいにゅう)」の構造でできています。胚芽・ヌカにはビタミン・ミネラル・食物繊維が豊富に含まれており、栄養たっぷりです。一方で、ヌカと胚芽を削り取り、胚乳(はいにゅう)だけになったものが白米。

玄米を精製機にかけたものが白米。


■栄養成分の比較
栄養成分比較
 
※100gあたりの栄養成分。参考資料:五訂日本食品標準成分表

また、玄米に含まれるセルローズ(不溶性食物繊維)が、腸の運動を助け、便やダイオキシンなどの有害物質を体外へ排出すると考えられています。「ダイエットにいいの?」と質問されますが、カロリーが低いわけではありません。噛みごたえがあり、自然に咀嚼(そしゃく)回数が増えるため少量でも満腹感を得やすいからでしょう。玄米独特の甘みを味わうには、濃い味付けや、脂っこいおかずより、あっさりとした野菜類と相性が良いので、自然とカロリーを抑えた食事に傾くのかもしれません。
 

玄米のデメリットは残留農薬・栄養吸収阻害の可能性があること

 
 
玄米は精製される前の丸ごとの米。データによると約80%の残留農薬はヌカ部分に見られています。もちろん、洗米することでヌカは流れ落ちますが、できれば自然栽培、有機栽培されたもをを選びたいですね。
胃腸の粘膜を傷つけることもあると、警告する専門家もいます。病後や療養中の方、胃腸の特に弱い方は摂取に注意が必要でしょう。

精製される前だから、汚れや石などの不純物も混じっている可能性あり。よく洗米してから炊きましょう。


また、玄米の栄養成分であるフィチン酸は、抗ガン作用も期待されていますが、一方でカルシウム・リンなどのミネラル吸収を妨げます。「フィチン酸は機能性と『キレート作用』(※)によるミネラル吸収の阻害性という両面を持つため、この成分とうまく付き合っていく必要がある。」((財)日本食品分析センターから抜粋)と発表しています。そのため、玄米を食べる時には、カルシウムやミネラル豊富な海藻、野菜を積極的に摂ることが重要です。骨折中や、高齢者、育ち盛りのお子様の摂取には十分な注意が必要でしょう。
※【キレート作用とは】かにのハサミのように、金属や有害な物質をはさみこんで体外へ排出する作用のこと。

次に、玄米は消化に時間がかかるので、よく咀嚼(そしゃく)すること。どんなに噛んでも、表皮が口の中に残る・・・経験ありませんか?あの皮は消化されず、便となり出てきますが、その際胃腸の粘膜を傷つけることもあると、警告する専門家もいます。病後や療養中の方、胃腸の特に弱い方は摂取に注意が必要でしょう。
 

玄米と白米の違いを知って、使い分けよう!

ガイドの場合、日常食を白米・雑穀米に、週末に玄米を摂る。というバランスを心がけています。また、白米は長期保存すると酸化し味が劣るため、貯蔵は玄米の状態にし、家庭用精米機で精米したての新鮮な白米を用意します。玄米が苦手な方、消化不良が気になるなら、白米と半々にしたり五分づき米にしてもOK。炊く際は、約4~5時間浸水させ発芽した状態にして炊くと「発芽玄米」になり、さらに消化しやすくなります。

このように、健康維持にはTPOに合わせたお米選びが必要不可欠だと言えます。過剰な栄養を摂ったとき・腸の掃除をしたい時には玄米、栄養をしっかり吸収・消化の良い食事をしたいなら白米、と両者のメリット・デメリットをおさえ上手に使い分けできるといですね。



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※衛生面および保存状態に起因して食中毒や体調不良を引き起こす場合があります。必ず清潔な状態で、正しい方法で行い、なるべく早めにお召し上がりください。また、持ち運びの際は保存方法に注意してください。