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薄型テレビに別売スピーカーをつけたい理由(2ページ目)

NIROから、ハイビジョンテレビのパートナーのような製品が登場しました。薄型テレビの音質への不満に注目、放送番組をよい音で聴かせ、ホームシアターも実現するQ:です。白黒二色のラック一体型も発売です。

大橋 伸太郎

執筆者:大橋 伸太郎

テレビガイド

テレビには音はこれだけの音が入っていたのか!
Q:は日常の視聴覚を変えるシステム

それでは、Q:のサウンドを薄型テレビの音声と聞き比べて見ましょう。ちょうどNHKBSでNHK交響楽団の定期演奏会をオンエアしていましたのでこれを聴きましょう。

最初にテレビの音声とQ:の音声の音量レベルを合わせ、Q:を消音してテレビの音声を聴くと、明らかに音に樹脂キャビネットの響きがします。さらにローブースト(低音を電気的に増強)しているために、ワイドレンジなソースだと高域は痩せて硬く、低音はブーミーになって遅れて聞こえます。独奏楽器の演奏は、オーケストラの中での立体感が出ていません。

テレビを消音してQ:の音を聴いてみましょう。弦楽セクション、特に低弦の音が澄んで厚みを増します。この放送は5.1サラウンドなので、Q:のTONEボタンを長押ししてNormalから5.1EXPに切り替えると、サウンドが水平方向に広がりを増すのがわかります。

5.1EXPの場合、リアルタイムにリアサラウンドの音声情報を監視、分析し、音場トータルのバランスを作っているのです。収録会場のNHKホールは音が拡散する傾向がありますが、ちょうど1F客席中央で聴いている時の響きがリアルに出てきました。「テレビには、これだけの音が入っていたのか」と驚くばかり。Q:でこの音を聴けばきっと、誰もがショックを受けるのではないでしょうか。

正午からは、BS103のハイビジョン紀行番組を見ました。ナレーション中心に、SEと音楽を組み合わせたステレオ番組ですが、TVの音声は音が薄く画面に張り付いた印象です。Q:は出荷設定ではソースがステレオの場合、Stereo EXPでの再生になりますが、ドルビープロロジックIIでサラウンドにすることも出来ます。

TONEボタンを長押しすると再生モードが、Stereo EXP→PL II Auto→PL II Cinema→PL?Music→Normalに変わっていきます。今回はPL II Auto がいちばんマッチしました。TVの音声に比べると格段に音が太く、ナレーションの明瞭度が増して語りに迫力が出てきました。

DSPを使って電気的に補正を掛け、低音を増強していますが、基本的な音質までは変わりません。Q:は音質を改善するばかりか、映画館的なサラウンドに発展させるシステムです。ラックと一体になっているのも、リビングに導入しやすく、薄型テレビと一緒にラックを買う予定があるなら、ぜひ実物を見ていただきたい好製品です。下記で案内されているNIRO SOUND STATION(ショールーム)で営業時間内に気軽にQ:を体験することが出来ます。

【関連サイト】
Q:キャンペーンサイト

*HRTF(頭部伝達関数)
音波が人間の耳に入る時、頭部による反射や回込み(回析)、耳の中の反射により干渉を起し、鼓膜に伝わる波の周波数、強度に山谷が生じるが、音源の方向による部分が大きく、人はこの現象を利用し音源の方向と位置を知る。フロントサラウンドは、これを利用して周波数の変調やキャンセル信号の使用で、聴感上の仮想的な音源を作り出す。
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