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薄型テレビに別売スピーカーをつけたい理由

NIROから、ハイビジョンテレビのパートナーのような製品が登場しました。薄型テレビの音質への不満に注目、放送番組をよい音で聴かせ、ホームシアターも実現するQ:です。白黒二色のラック一体型も発売です。

大橋 伸太郎

執筆者:大橋 伸太郎

テレビガイド

テレビの音を美しく変え、
サラウンドまで楽しませるNIROの新提案

(株)niro1.com(ニロウ ワンドットコム、以下NIRO)が今年6月、前方に置いたスピーカーだけで家庭での映画視聴を映画館のように変えるフロントサラウンド、「スヘリカル サウンド システム」を発表したことは以前、お伝えしました。薄型テレビをサンドウィッチするようにスピーカーシステムを上下に置き、それにコンパクトなウーファーとプロセッサー(アンプ)が加わる4ピース構成で、部屋の後方にスピーカーを置く必要はありません。

そのNIROから、この秋、スヘリカル サウンドシステムの第二弾、「ハイビジョンTV用5.1chスピーカー“Q:”」が発売されました。

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Q:White 5.1chフロントサラウンドシステム 予想実売価格88,000円前後 スヘリカル サラウンドアンプ、ベーススピーカー、トップスピーカー、サブウーファーの4ピースで構成される。同価格で艶消し黒仕上げのQ:Blackも用意


なぜ薄型テレビに別売スピーカーがあったほうがよいのか

NIROがこのハイビジョンTV用5.1chスピーカー“Q:”を発売したのは、薄型テレビの音質に不満を持つ声なき声が多いからです。薄型テレビは薄さとデザインを優先して、スピーカーの容積をどんどん削ってきたからです。

今回新発売の“Q:”は、ベースとトップスピーカーを若干小さくし、薄型テレビとの一体感をより高めたスヘリカル サウンドシステムの廉価版。外装色によって“Q:White”と“Q:Black”の二機種が用意され、既発売の製品は、“Q:PLUS”として区別されます。

同時に“Q:White/Q:Black”専用TVラックが同時に発売になりました。価格は実売予想価格が88,000円、ラック単体の価格で68,000円、セットで同時購入の場合、48,000円くらいのコストアップになりますが、家具メーカーの製品に遜色のない塗装と仕上げのよさです。今回はこのQの視聴レポートをお届けしましょう。

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Q:Whiteを専用ラックと一体化させるとこうなる。もちろんQ:Black用ラックもある。ラックの価格は単品で68,000円前後、セット購入で48,000円のプラスをみてほしい


NIROのスヘリカル サウンドシステムは、世界で唯一、上下分割配置を選択したフロントサラウンドです。トップがサラウンド、アンダーがセンターとフロントLRを受け持ちます。上下に音源を持つことで映像とサウンドの中心が一致し一体感が増すのはいうまでもなく、現代の映画で比重を増している高さ方向の表現をフロントサラウンドで実現したという点では唯一の製品です。

ほとんどのフロントサラウンドがHRTF(頭部伝達関数。詳しくは記事最後にて)という音響理論を応用しています。しかし、一般的にHRTFを利用した製品は、5チャンネルの音が前方から同時に出ることで、特定の帯域でしばしば混濁して効果がぼやける欠点がありました。

音に歪があると効果が半減すること、そして、FL、FR、C、SL、SRの各音声を隣り合った位置から全部一緒に出すと、人間の聴覚が特に鋭敏な1kHz辺りの帯域で混濁現象が生じやすいのです。Q:は、トップスピーカーとベーススピーカーの上下に分離する構成でこれを解決しました。HRTFの罠にはまらない巧みな設定といえるでしょう。

次のページでは、実際にQ:を聞いてみた感想などをお伝えします。
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