醤油はつけず、わさびの風味だけで
“志ら焼キャビア乗せ”
「志ら焼キャビア乗せ」。下の部分に湯を張った“銅壺”という器で出されるので、最後まで温かい。 |
キャビアの塩気があるので、醤油はつけずワサビだけを乗せてほおばると、キャビアとうなぎ、ふたつの味が口の中で溶け合う。
「うなぎは300gくらいの大きめのものが、脂と肉厚がちょうどいいんです。特にキャビア乗せの場合は厚い方がいい。
でも、昔と違って、そこまで太っているのは少ないですね。エサが少なくなったせいもあるんでしょうが」
蒸して脂を落とし、あっさりのタレでいただく
江戸前の技、とくとご堪能を
水質の悪化やダムなどの影響で名産地が次々と消滅していく現在、つねに、全国から良いうなぎを求めることに余念がない。「霞ヶ浦や利根川、宍道湖はまだ水もきれいですよ。だから香りがあって美味しい」
志ら焼はもちろん『蒲焼』も、天然が入るとそれを使う。タレは醤油とみりんだけを使ったあっさり味。昔ながらの江戸前の味だ。
「関東では蒸して脂を落とすから、タレがのりやすい。だからあっさりしたタレでいい」
江戸前の技。興味を引かれたら、次はぜひご自分の舌でお確かめを。
これぞ江戸前の技! 蒲焼きができるまでの行程をお見せします。次のページでどうぞ!