癒しの旅/東京の美食旅

天然うなぎを食べに行く!その3~東麻布(2ページ目)

養殖ではやはりかなわない、天然うなぎ独特の風味。うなぎを焼けば、香りで産地がわかる──そんな職人が作り出す、昔ながらの江戸前蒲焼きを味わいに行きませんか?

執筆者:岩佐 十良

醤油はつけず、わさびの風味だけで
“志ら焼キャビア乗せ”


養殖うなぎ1
「志ら焼キャビア乗せ」。下の部分に湯を張った“銅壺”という器で出されるので、最後まで温かい。
 当時キャビアはまだ安く、4000円も出せば1kgの缶が買えたという。これが、物珍しさも手伝って話題になった。

キャビアの塩気があるので、醤油はつけずワサビだけを乗せてほおばると、キャビアとうなぎ、ふたつの味が口の中で溶け合う。

「うなぎは300gくらいの大きめのものが、脂と肉厚がちょうどいいんです。特にキャビア乗せの場合は厚い方がいい。
 でも、昔と違って、そこまで太っているのは少ないですね。エサが少なくなったせいもあるんでしょうが」

蒸して脂を落とし、あっさりのタレでいただく
江戸前の技、とくとご堪能を

 水質の悪化やダムなどの影響で名産地が次々と消滅していく現在、つねに、全国から良いうなぎを求めることに余念がない。

「霞ヶ浦や利根川、宍道湖はまだ水もきれいですよ。だから香りがあって美味しい」

 志ら焼はもちろん『蒲焼』も、天然が入るとそれを使う。タレは醤油とみりんだけを使ったあっさり味。昔ながらの江戸前の味だ。

「関東では蒸して脂を落とすから、タレがのりやすい。だからあっさりしたタレでいい」
 江戸前の技。興味を引かれたら、次はぜひご自分の舌でお確かめを。

これぞ江戸前の技! 蒲焼きができるまでの行程をお見せします。次のページでどうぞ!
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