今では本当に手に入りにくくなった、天然うなぎ。それでも天然にあくまでもこだわり、昔ながらの江戸前のうなぎの味を守り続ける名店が、東麻布にあります。
「焼けば香りで産地がわかる」
こんな職人技も天然ならではの香りあってこそ
昔ながらの江戸前の味、うな重は2,100円~。肝吸と漬け物、さらに口をさっぱりさせるための大根おろしが付いてくる。 |
こう語るのは、江戸末期創業という老舗うなぎ店『野田岩』の五代目、金本兼次郎さん。
『野田岩』では、今でも春から秋まで、白焼きは天然うなぎだけを使用している。メニューに載っている名称は『志ら焼』。“志”の文字に、店の思いが詰まっている。
「香りといい、味といい、最もうなぎの味がわかる。だから、天然の揚がらない冬は志ら焼はお出ししていなかったんです」
野田岩の隠れた名物
ウナギの白焼きとキャビア!?
それが、 養殖でもいいから食べたい という客が多かったために、冬場は養殖で出すようになった。つい2~3年のことだ。それだけ『志ら焼』の人気が高い理由は、味もさることながら、この店の隠れた名物、“志ら焼キャビア乗せ”にもあるのだろう。メニューにさりげなく載っている『キャビア』を頼んで、志ら焼と一緒に味わうのだ。「最初はちょっとした遊びだったんですよ。
30年前くらいにワインを飲み始めた頃に思いついて試したら、意外と合ったんです」
うなぎとキャビアを合わせる? 昔ながらの江戸前の味を守りながら、新たな味も求める名店「野田岩」。『志ら焼キャビア乗せ』の詳細は次のページで。