癒しの旅/東京の美食旅

もはや絶滅寸前?天然うなぎを食べに行く!(2ページ目)

いよいよ夏本番! 本格的な暑さを迎える前に、そして暑さに疲れた体に、ぜひ食べておきたいうなぎ。本当の旨さを味わうならぜひ天然ものを! 今や絶滅寸前ともいわれる天然うなぎを追い求める名店へご案内。

執筆者:岩佐 十良

体の色の違いだけではない!
産地によっても味が違う繊細な味覚

養殖うなぎ1
腹は白く、背は青黒いのが養殖うなぎの特徴。写真は『板東太郎』と呼ばれる養殖のブランドうなぎ。
黄色の度合いや背の黒さなどは、獲れた季節や産地によっても異なってくる。

「“さじうなぎ”と呼ばる夏場のうなぎに比べると、秋の“下りうなぎ”は、背だけじゃなく腹の方まで黒ずんでくる。この時期は非常に脂がのって旨いですね」

と、前川六代目の大橋一馬さん。

「江戸前のうなぎは、背が緑っぽいので“青”とか“青とび”と呼ぶんですよ」

色だけではなく、産地によって味も異なる。昭和40年代中頃までは季節ごとに旨い産地を求めた人々が、「どこそこ産は旨い」「いや、うなぎはどこそこに限る」など、うんちくを傾けることができたのだと言う。

色白は温室育ちの証拠?
腹の白い養殖うなぎ

養殖うなぎ2
養殖でも、エサや飼い方の工夫で文句なしの質に育っているものもある。天然に比べてやはり香りや味の個性には欠けるものの、クセがなく万人向きか。
■うな重 坂東太郎 4095円
養殖は総じて腹が白く、背は青黒い。養殖物の中にも、エサや飼い方に工夫を凝らした“ブランドうなぎ”がある。

『前川』で使っているのは、利根川の業者が養殖する『板東太郎』というブランドもの。脂の乗りは文句無しだが、天然に比べてやはり香りや味の個性に欠ける。クセがなく万人向きであるとも言えるのだが……。

……話を聞いているだけでは舌もお腹も満たされない! 次のページで、本物の天然うなぎをじっくり味わえる老舗、『前川』のデータをご紹介します。さっそく足を運んでみませんか?
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