神長官守矢史料館
藤森先生の設計による史料館はなかなかユニークな建物 |
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建築探偵団で有名な東大教授、藤森照信先生の設計による史料館は、さすがに、なかなか面白い建物です。中に入ってびっくり仰天。そこに展示されていたのは、恐ろしくプリミティブで狩猟民族的なパワーあふれる、洩矢の神様へのお供え物だったのです。
御頭祭では、鹿やいのししの頭がお供えされた |
動物の内臓をミソであえたお供えもの。一般的な神社のお供えは、米、塩、酒、農作物、乾物などである |
ここに展示されるものは、主に食べ物です。が、見慣れた神社のお供え物(酒や農作物など)とはまったく違い、生々しい動物、つまり狩猟の獲物です。
「これは縄文文化ではないか」と、わたしはようやく気がつきました。
散々諏訪大社周辺を歩いたのに、なぜ今までわからなかったのでしょう。
縄文人VS弥生人
日本では、仏教の影響により肉食が禁止されたが、諏訪大社では、鹿肉を食べてよいという許可書が出された。現世で業が深かった鹿は、人間の体に入ることによって成仏できるという考え方だという |
このあたりには、それ以外にも、縄文時代の遺跡がたくさんあります。この一帯は、かつて、一大縄文文化地帯だったのです。
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それを考えると、タケミナカタさんは、出雲からやってきた稲作民族、つまり弥生文化の人。そしてこの地に古くから住んでいた守矢一族は狩猟民族、つまり縄文文化の人。そして、諏訪大社にまつわるお話は、タケミナカタさんに象徴される弥生人が、土着の縄文人の土地を征服したことを表しているのではないかと、おばかなわたしでも推測できます。
みさく神を祀る祠
みさく神の神事が行われた祠 |
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