寺・神社/その他の関東の寺・神社

ヨン様ファンゆかりの神社で巫女さん体験(5ページ目)

埼玉県の日高というところにある高麗神社では、1日巫女さん入門講座が行われ、日本古来の伝統に興味のある女性に人気です。そして実は、この神社はヨン様とも深い関係があります。

吉田 さらさ

執筆者:吉田 さらさ

寺・神社ガイド


ヨン様と高麗神社の関係

現在NHK ハイビジョンで、ヨン様主演の「太王四神記」というドラマが放映されています。これは、紀元前から七世紀くらいまで朝鮮半島にあった高句麗という国を舞台にした歴史ドラマです。そのため、これまで韓流スターに興味があっても韓国の歴史にはあまり興味のなかった人たちも、高句麗という国に親近感を覚えるようになりました。
境内でもヨン様関係の情報を発見!

そして、何を隠そうここ高麗神社は、日本の中でも、もっとも高句麗と関係の深い、由緒の古い神社です。そのため、ヨン様ファンの皆さんが、こぞってこちらの神社にお参りに来るようになったのです。

高麗神社の宮司さんは
高句麗からやってきた渡来人の子孫です

狛犬の「こま」も、高麗(こま)という言葉から来ているという説がある
朝鮮半島には、そのころ、高句麗、新羅、百済という三つの国があり、それぞれに、古代日本と関係がありました。三つの国は覇権を争って闘い、新羅は中国の唐と組んで、百済と高句麗を滅ぼします。その後、百済や高句麗からは多くの渡来人が渡ってきました。

その多くは、当時の日本の中心地であった関西に多く住んだのですが、高句麗から来た人の一部が、武蔵国(今の東京都、埼玉県、神奈川の一部などを含む地域)に新設された高麗郡に派遣され、開拓などを行いました。その首長が高麗王若光(こまのこきしじゃっこう)という人で、この神社の主祭神です。

そして、現在のこの神社の宮司さんである高麗文康さんは、高麗王若光から数えて60代目に当たります。直系の一族がこれほど長く続いている例は、日本中でもめったにないことだそうです。

チャンスンに注目

そのため、こちらの神社の鳥居の前には、チャンスン(将軍標)と呼ばれる韓国独特の不思議なオブジェがあります。これは、村の境界などに建てられる日本で言えば道祖神のようなもので、男女一対になっています。
チャンスンは男女一組で、村の境界を守る

また、境内の奥には、高麗家住宅も保存されています。代々高麗神社の宮司を務めてきた高麗家の方々がかつて住んでいた古民家で、なんと江戸時代初期の建物だそうです。お寺などは、もっと古い時代のものがたくさん残っていますが、民家でそれほど古いものがきれいに残っているのはちょっと驚き。それだけ高麗家の家系が連綿と続いているということですね。
高麗家住宅は、たいへん美しい建物

●高麗神社のホームページはこちらです。
今回の巫女さん1日入門講座は第2回でした。第3回の予定もあるそうなので、ご希望の方は、直接お問い合わせください。



本場韓国のチャンスン。いろいろバリエーションがあって面白い
●古代日本と韓国の関係にご興味のある方にお勧めのツアーがあります。お釈迦様の誕生日に行われるイベントに参加し、古代の日本に大きな影響を与えた旧百済地方の寺をめぐる、他にあまりない有益なツアーです。わたしも同行し、日本の仏教と韓国の仏教の違いについてなどをお話する予定です。

日程は、2008年5月11日(日)~14日(木)
●コースなど、詳しくはこちらをごらんください。 ※既に終了しています※

●韓国の寺旅に関する情報は、こちらにもあります。

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