成田山新勝寺は、
お江戸の大人気寺でした
成田山新勝寺と言えば、首都圏の人にとっては、車の交通安全祈願に行くところとして、また、初詣のスポットとして有名ですが、実は江戸時代から庶民がこぞって訪れた大人気の観光地でした。この寺のご本尊である不動明王、通称「お不動さん」が、江戸の人々に深く信仰されていたからです。新勝寺の歴史は古く、平安時代にさかのぼります。平将門の乱の平定祈願のために開山され、弘法大師空海が自ら彫ったといわれる不動明王がご本尊となりました。時は流れ、江戸時代になると、このお寺の不動明王が爆発的に人気を呼ぶようになります。
成田山新勝寺の境内。お正月には、初詣の人で埋め尽くされる |
当時の大スターだった歌舞伎役者の初代市川団十郎が、こちらのお不動さんに願をかけて後継ぎとなる子供を授かりました。以来、団十郎さんは深く成田のお不動さんを信仰し、お不動さんの霊験をテーマとした芝居を作るなど、大々的にプロモーションします。成田は、江戸からなら三泊程度で行ける手ごろな距離にあったため、直接出向いてお不動さんにお参りしたいと願う江戸っ子も多く、成田山新勝寺は、江戸時代の一大観光地になりました。
成田山の参道の名物は、うなぎです。お手ごろ値段でお勧め |
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新勝寺の年末、年始行事
こんなにゴージャスな三重塔もあります |
12月28日 納め不動 納め札お焚き上げ柴灯大護摩供
毎月28日はお不動さんのご縁日。年の最後のお不動さんの日には、この1年間 御守護いただいた御護摩札や御守りを、不動明王の智慧の炎の中にお返しし、感謝の祈りを捧げます。
1月1日 元朝護摩ご祈祷
1月7日 七草ご印紋
1月8日 大般若会
1月28日 初不動
お勧めは、1月8日の大般若会。大勢のお坊さんが、大般若経という大量の経本を、かけ声とともに扇のようにぱらぱら開き、それがおこす風に当たるとご利益が大きいと言われます。護摩祈祷は、密教のお寺なら、毎日行っているところも多いですが、大般若会は、なかなか見られない貴重な行事です。
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