船橋屋は江戸時代以来のグルメスポット
太鼓橋の向こうに船橋屋さんのビルが見えます |
船橋屋さんでは、座ってあんみつなどをいただくこともできますが、名物は、江戸の和菓子の代表である「くず餅」です。くず餅というと、関西の方々は、葛の粉で作った「葛餅」を想像するでしょうが、江戸のくず餅は、小麦粉を乳酸菌で発酵させて餅状にしたもので、つるつるした葛餅とはまったく違う、弾力のある食感が特徴。これに黄な粉と黒蜜をかけていただきます。いかにも江戸っ子好みらしい、素朴で質実剛健な、食べ応えのあるお菓子です。
船橋屋さんの店先にも藤棚があります |
亀戸天神と船橋屋さんの歴史、くず餅の製法、天神様の藤の開花情報も掲載された充実したサイトです。
浅草に足を伸ばして
さらに藤見三昧
その船橋屋さんの向かいのバス停から、浅草寿町行きのバスが出ています。来たときと同じように亀戸の駅から帰るのも芸がないので、これに乗って浅草に行ってみることにしました。浅草の観音裏というところに、わたしの推薦するもうひとつの藤見スポットがあるからです。観音裏とは、文字通り浅草寺の裏側に当たる地域で、芸者さんの組合や料亭、地元の人ご推奨のグルメどころなどもあります。浅草寺の表側の仲見世あたりが観光客向けエリアなのに対し、観音裏は、真の浅草通と地元民のためのエリア。ここに、曙湯という世にも立派な銭湯があります。唐破風のあるどっしりした造りの、神社仏閣と見まごうばかりの見事な建造物。この破風の上が藤棚になっていて、毎年見事な花を咲かせます。こちらは4月21日現在、まだ3分咲きという感じでしたので、ぎりぎり連休前半まで楽しめるかな。
曙湯の見事な藤棚は、地元の人のランドマークにもなっています |
●曙湯の場所はこちら
浅草神社には、すでに三基のおみこしもスタンバイしていました |
東京には、亀戸天神以外にも、さまざまな花の咲くお寺や神社があります |
● 東京とその近郊の神社やお寺では、季節ごとに、さまざまな花を楽しめます。これからも開花情報や観光ポイントなどを順次レポートしていく予定なので、こちらもお楽しみに。
これまでレポートした東京とその近郊のお花見スポット情報はこちらをごらんください。
●新宿区下落合の薬王院のボタン
●台東区上野公園内の東照宮ぼたん苑
●文京区根津神社のつつじ祭り
●上野と谷中の穴場のお花見寺(桜)を歩く
●北鎌倉のお寺で早咲きの梅を愛でる
●英国風のバラ園があるお寺の中のレストラン(鎌倉)
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● 今後の記事予定は、5月は浅草の三社祭情報、6月は都内の菖蒲とアジサイの名所、小江戸川越のお寺と神社探検など。また、吉田は5月中に次回の単行本(2007年11月ごろ発売予定)の取材のために京都に滞在しますので、京都情報も、順次お届けする予定です。
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