中南米のピラミッド
太陽のワカ |
ペルー、暫定リスト記載の物件
トルヒーヨ市歴史地区には、プレ・インカ文明のひとつであるモチェ文化(紀元前5世紀~紀元8世紀)のピラミッド型神殿、太陽のワカと月のワカがある。ワカとは神殿を表し、レンガや土で造られているが、ほとんど崩れてしまっている。太陽のワカはもともとは高さ40m、長さ300m以上あったと言われている。
アカパナから見た景色 |
ボリビア、2000年、文化遺産(iii)(iv)
チチカカ湖から20kmにある遺跡ティワナクにあるピラミッド型の建造物がアカパナだ。写真はアカパナから見た半地下神殿カラササヤだが、写真左下を見てもわかるように、アカパナは風雨に浸食され、ほとんどただの丘になってしまった。モチェやチムーのワカや、ティワナクのアカパナのように、プレ・インカ文明ではピラミッド型の神殿が多数造られていた。
II号神殿 |
グアテマラ、1979年、自然遺産(ii)(iv)、文化遺産(i)(iii)(iv)
マヤ文明の古代都市の多くにはピラミッドが存在し、このティカル国立公園内だけでも数十、中米全体では千を超えるピラミッドがあるといわれる。写真は高さ約38mのII号神殿(仮面神殿)。IV号神殿などは高さ70mを超え、ティカルは中米一背の高いピラミッド群として知られている。
紹介記事はこちら>>ティカル国立公園/グアテマラ
エル・カスティーヨ |
メキシコ、1988年、文化遺産(i)(ii)(iii)
チチェン・イッツァは6~13世紀に栄えたマヤ文明の都市で、写真は羽を持つ蛇の神=ククルカンの神殿とも呼ばれる一辺約60m、高さ24mのピラミッド、エル・カスティーヨ。91段の階段が四方にあり、頂上の基壇一段を加えると1年の日数と同じ365段になる。ピラミッド構造の建築物としては他に戦士の神殿などもある。
紹介記事はこちら>>チチェン・イッツァ/メキシコ
魔法使いのピラミッド |
メキシコ、1996年、文化遺産C(i)(ii)(iii)
7~11世紀にかけて繁栄したウシュマルには複数のピラミッドがあるが、中でも高さ約35mを誇る魔法使いのピラミッドは楕円形をした珍しいデザインで、エレガントな曲線が非常に美しい。魔法使いの卵から生まれた小人が一夜で建てたという伝説からこの名がついた。頂上の神殿はプクウ式の神像で埋め尽くされている。
紹介記事はこちら>>古代都市ウシュマル/メキシコ
太陽のピラミッド ©牧哲雄 |
メキシコ、1987年、文化遺産C(i)(ii)(iii)(iv)(vi)
紀元前2~紀元7世紀まで栄えたテオティワカンのピラミッドで、高さ約65m、底辺は1辺約225mもある。また、近くには高さ約46m、底辺150m×140mの月のピラミッドがある。当時は古い神殿やピラミッドを、後世覆うように改修して建築したため、ピラミッド内部にはそれより小型のピラミッドや神殿が数基眠っている。
紹介記事はこちら>>古代都市テオティワカン/メキシコ
【関連サイト】
- 西遊旅行(エジプトや中南米はもちろん、スーダンなど秘境への旅行もカバーする旅行会社。ピラミッド関係のツアーも多い)