文章題を解くには、何はともあれ計算力が必要不可欠 |
と、行きたいところですが、まずはその前に、文章題を解くには何はともあれ計算力が必要不可欠。
計算力アップの秘訣
文章題の前に大切なのがまず計算力。方程式の計算一つとってみても、中3では二次方程式、中2では連立方程式、中1では方程式を学んでいます。二次方程式の前に方程式、方程式の前に文字式と、結局基礎になるのは中1・中2で学んだことなのです。だから、1・2年生の復習が大切なんですね。中学3年・・・二次方程式
中学2年・・・連立方程式
中学1年・・・文字式/方程式
後にも紹介しますが、文章題の前に1・2年生の復習用のドリルなどで、まずは計算力アップを心がけましょう。
文章題は怖くない!
それでは本題に入りましょう。文章題を苦手とする受験生は少なくありません。でも、文章題は怖くありません。【例題1】
1個80円のプリンと1個250円のケーキを合わせて15個買ったところ、代金は1710円になりました。プリンとケーキをそれぞれ何個ずつ買いましたか。
【方程式で解く】プリンをx個、ケーキを(15-x)個買ったとすると、
80x+250(15-x)=1710
【連立方程式で解く】プリンをx個、ケーキをy個買ったとすると、
x+y=15
80x+250y=1710
となります。実はこの問題、中1でも中2でも出題される文章題です。そう、中1ではこれを方程式で、中2ではこれを連立方程式で解いているだけで、全く同じ問題。それに連立方程式と言えども、ひとつ一つは方程式に変わりありません。文章題だからといって、難しく考える必要なんて無いんです。
方程式の文章題は天秤をイメージしよう!
方程式はよく天秤と言われますが、文章題では特にこの天秤の「つり合い」のイメージが大切です。ここで、文章題をもう一題。【例題2】
兄と弟がお金をいくらか持っています。兄が持っているお金は弟が持っているお金の3倍に等しく、兄が弟に500円あげると兄が持っているお金は弟が持っているお金の2倍より300円少なくなります。兄と弟が持っているお金をそれぞれ求めなさい。
兄が持っているお金をx円、弟が持っているお金をy円とすると、まずは、兄が持っているお金「x円」は弟が持っているお金の3倍「3y」に等しいので、xは3yとつり合います。だから、1つ目の方程式は、
x=3y(兄が持っているお金=弟が持っているお金の3倍)
となります。
方程式の文章題は天秤のつり合いのイメージが大切 |
そこで、「少ない方に少ない分を加えてやる」と考えて、兄のお金に少ない分の300円を加えてやると「(x-500)+300」となります。これでやっと、弟のお金の2倍「2(y+500)」とつり合います。
よって、2つ目の方程式は、
(x-500)+300=2(y+500) (兄のお金+300円=弟のお金の2倍)
となります。
もちろん、「多い方から多い分を引いてやる」と考えて、
(x-500)=2(y+500)-300
としてもOKです。
「少ない」からといって、安易に引いたりしないよう注意が必要です。大切なのは、図や線分図などを描いて、どちらがどれだけ大きいか(小さいか)をイメージすることなのです。