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美しいアーチに見惚れる!錦帯橋【山口】

祖谷のかずら橋、猿橋とあわせて「日本三奇橋」と呼ばれる岩国の錦帯橋。大洪水にも耐えられるように…との人々の願いを汲みとって江戸時代に設計された美しいアーチ型の橋は、どこから見ても絵になる橋なのです!

村田 博之

執筆者:村田 博之

名所・旧跡ガイド

岩国の地図
今回の行き先は【山口】
美しいアーチに見惚れる!錦帯橋
街と街、そして人と人との交流を支えてきた橋。歴史を重ねるに連れて名所となった橋は日本国内にたくさんありますね。

「名所・旧跡めぐり」ガイドでも、今までしまなみ海道瀬戸大橋通潤橋など様々な橋をクローズアップしてきましたが、今回は山口県の岩国にある錦帯橋をご紹介します。

祖谷のかずら橋(徳島県)猿橋(山梨県)とあわせて「日本三奇橋」と呼ばれる特異な形の錦帯橋は、美しいアーチが連なる独特の形をした橋で、どこから眺めても絵になる橋なのです。

5つの美しいアーチが連なる錦帯橋

錦帯橋(1)
5つの木製のアーチ橋からなる錦帯橋。岩国の観光のシンボルです(2007年8月撮影)
錦帯橋Yahoo! 地図情報)は、山口県の東部、岩国市の錦川(にしきがわ)にかかる橋。一番最初に架けられたのは江戸時代の1673年という長い歴史を持つ橋です。

錦帯橋(2)
現在の錦帯橋は、1953年に架け替えられた3代目を2004年に全面改修したもの(2007年8月撮影)
錦帯橋がかかる錦川は、山口県下で一番大きな川であり、錦帯橋の付近は川幅が200メートルにも達します。

この川には過去に何度も橋が架けられたのですが、錦川の氾濫により橋が流されてしまったという経緯があり、時の岩国藩藩主 吉川広嘉(きっかわひろよし)の命により、中国の西湖にあるという橋を参考にして、今のアーチ型の構造を持った錦帯橋が架けられました。

しかし初代の錦帯橋は、1年後の錦川の洪水であえなく流失の憂き目に。この時の流失原因を徹底追求して改良を重ねた2代目の錦帯橋は、1950年の台風による大洪水で流されてしまうまで実に276年もの間、錦川の激流に耐えて人々をつなぐ橋としての機能を果たしました。

そして2代目錦帯橋の流失から3年後には3代目となる錦帯橋が再度かけられました。ただ木製の橋だけに傷みも早いことから、平成に入ってから3年間の架け替え&補強工事が行われ、2004年に無事完了。古き昔も今も岩国の観光の中心的存在として、日々たくさんの観光客が訪れています。

錦帯橋(3)
太鼓橋のような感覚で錦帯橋を渡る。渡った先には吉香公園があります(2007年8月撮影)
それでは錦帯橋を渡ってみましょう。橋の入口で入橋料を払って渡り始めます。5連のアーチ橋を渡る感覚は、神社に良くある太鼓橋を渡るのに似ていますね。改めて錦川の川幅の広さがわかります。

橋を渡る途中、右手前方の小高い山の上に見える城は、岩国城の天守閣。橋を渡った先にある吉香公園(きっこうこうえん)の中にある岩国城ロープウェイで山頂に上って岩国城まで行くことができます。

錦帯橋の入橋料とロープウェイの往復、岩国城の入場料をセットにした割引チケットもあるので、岩国城まで行く場合は、割引チケットを使うと良いですね。

また吉香公園の中には、岩国でしか見られない珍しい白蛇の観覧所もあります。時間があればぜひ立ち寄ってみてください。


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