英語で電車の「ホーム」は通じない⁉
taxiは世界の共通語。たいていの国で通じます。
stationは「駅」とはかぎらない!
まず、飛行機を降り立って街までタクシーで行くには、「タクシー乗り場」の場所を知る必要が出てきますよね。そんなときはこう訪ねます。Where is the taxi stand?
(ウァリザタクシスタン/タクシー乗り場はどこですか?)
standを使うのは主に、「立って待つところ」というイメージから来ているようです。例えば街角のコーヒーショップをcoffee stand、アイスクリームの屋台をice cream standと呼んだりします。
ところが、「バス停」はbus standとは言いません。例えば、「次のバス停で降ります」は、こんな風に言います。
I'll get off at the next bus stop.
(アイルゲトフアザネスクトバスタプ/次のバス停で降ります)
「停まるところ」「停留所」といった意味の、stopを使うのです。ちなみにstopは「バス停」に限らず乗り物が停まる場所には何でも使えるので、地下鉄に乗ってHow many stops to the Union Square?(ユニオン・スクエアまで何駅ですか)と尋ねることができます。
通常、列車の「駅」はもちろんstation! と思うかもしれませんが、bus station(バスステーション)、TV station(テレビ局)、power station(発電所)といった言い方があることからもわかるように、stationには「基地」「拠点」といった意味があり、常に「駅」を指すとは限りません。列車の「駅」であることを示すのに、railway station(鉄道駅)、train station(列車の駅)と言わなければならないこともあるのです。
ちなみにbus stationはbus stopよりも規模の大きいバスの発着所を指しますが、路線の始発駅または終点となるような大きいバスステーションや列車の駅のことを、terminalと呼びます。Bedford is the terminal station.のように言われたら、ベッドフォードというバスステーション/駅が「始発駅」または「終点」なのだと思ってください。
「助手席」を英語で言うと?
ヨーロッパでも席が横に並んだopen salonスタイルの列車が増えています
まず、タクシーに乗るときですが、「助手席に座ってもいいですか?」は次のように言います。
May I take the front seat?
(メイアイテイザフランシート/助手席に座ってもいいですか?)
ロンドンやニューヨークでは基本的に助手席に座ることができないので、必然的にback seat / rear sear(後部座席)に乗ることになります。一方、オーストラリアやニュージーランドでは、客が1人の場合、助手席に座るのが一般的。どちらに乗ればいいかわからないときは、とりあえずMay I take ~?で尋ねてみるといいですね。ちなみに「トランク」はアメリカ英語ではtrunkですが、イギリス英語ではboot [ブート]と言います。
それでは次に、列車の例を見てみましょう。「車両」はcarまたはwagonで、「1台目の車両」はfirst car / wagonとなります。座席の「列」は飛行機や劇場の座席などと同じrowを使い、「前から3列目、窓側の席」は、a seat in the third row from the front, on the window sideと言います。なお、first class(1等)とsecond class(2等)があることをご存じの方は多いかと思いますが、中にはpremium class(特等)というものもあります。
ヨーロッパでは座席が向かい合わせになっているcompartment(コンパートメント=仕切られた部屋)スタイルの列車も多いですよね。逆に、日本のように座席が横一列に並んでいる座席配置を、open salon(オープンサロン)と言います。チケットを買う際にどちらのスタイルか聞いてみたかったら、こんな風に言うといいでしょう。
Is it compartment or open salon?
(イズィトコムパートメントアオウプンサラン/コンパートメントですか、オープンサロンですか?)
「荷物置き場」はluggage rack またはbaggage rackで、特に頭上にあるものはoverheard luggage / baggage rackと言ったりします。rackはご存じ、日本語でも「ラック」と使われる「棚」という意味の語ですね。
駅の「改札」はwicket(門、小窓)という言葉を使ってticket wicketと言います。ただし、ヨーロッパの駅ではticket wicketがないことが多く、代わりにホームにあるvalidating machine(日付を刻印する機械)でvalidation(有効にすること=日付を記すこと)を行い、車内でticket inspection(検札)を受けます。日本では検札は少なくなりつつありますが、ヨーロッパでは依然として健在、しかも車内でチケットを買ったり精算をしたり、ということはできないので要注意です。
このほか、地下鉄やバスなどで使用できるおトクなロンドンのOyster Card(oysterはここでは「カキ」ではなく「思いのまま」という意味)、香港のOctopus Card(文字通り、octopus=タコの足のようにあちこちに伸びるという意味らしい)など、行き先によって覚えておくと便利な言葉はいろいろあります。今度ぜひ、ホームページなどで訪問国の交通機関の情報をチェックしてみましょう。
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