フランス映画で使われているフレーズをオリジナルのまま理解し、スラスラと口にだしたり、その感想をのべたりなどということができるようになるというのは、フランス語学習者にとって一つの夢でもあります。ところが、語学学習の道は、それが簡単にできるほど甘くない!ということで、まずは簡単なところから映画タイトルでフランス語の勉強にチャレンジしてみましょう。

フランス語の勉強には意外に重宝!アメリカ映画

harry
『スパイダーマン』などの世界的大ヒット映画はフランスでも多くの人が観ている
世の東西を問わず、誰かと親しくなりたいときには、その人の趣味を聞いてみるのがてっとりばやいですよね。フランス人とお友達になるのだって同じこと。テニスが好き、ししゅうが好き、絵画鑑賞が好き。もちろん、自分の趣味をフランス語で言えるようにしておくのは大切なことです。ところが、一切スポーツに興味のない人に、野球の話をしてもしかたないように、同じ趣味をもつ人と知り合わない限り、意外と会話が続かないのもこの趣味についての会話であります。

確かに、趣味が読書や音楽鑑賞というのであれば、1冊も本を読まなかったり、音楽を聞かなかったりと言う人はあまりいませんから、話が合う確率はもっと高くなります。とはいえ、フランスでどのような本が翻訳されているか、どんな歌がヒットしているか理解していなくては、会話をはずませるというところまではいかないというのが現状でしょう。ラップの好きな若者に、シャンソンの名曲やYves Montand(イウ゛モンタン)の話をしても無駄というわけです。

では、映画はどうでしょうか?実のところ、『アメリ』のような超世界的ヒット作は別として、フランス映画や日本映画について語るとなると、音楽や本と状況は似ているような気がします。世界の「黒沢」や「キタノ」ファン、あるいは、「la Nouvelle Vagues (ラ ヌーベル バーグ)」のお好きな方が見つかるとラッキーといったところでしょう。

ところが、日本人が日本映画しか見ないということがないように、フランス人がフランス映画だけ見ていると思うのは大きな間違いでもあります。ちょっと視点をかえて、ディズニーやハリウッドの映画に目をむけてみましょう。日本でもフランスでもアメリカの大型映画は、必ず紹介され、また簡単に見られることから、アメリカ映画に関しては、日本人とフランス人が同じ映画を見ているということは多いものです。

フランス人とコミュニケーションをとるという意味では、意外と重宝なのがこのハリウッド映画。また、英語との発音の違いを知ることでフランス語の発音のしくみを理解することが可能となるため発音の勉強にはもってこいの教材でもあります。そんなわけで、今回は、アメリカ映画のタイトルを中心にお勉強をすすめていきたいと思います。

とりあえず、映画が好きと言ってみよう。

「映画が好きです。」というフレーズは、フランス語でJ'aime le cinéma.(ジェム ル シネマ)といいます。ところが、がんばってこのフレーズを使ってみると、必ずといっていいほどかえってくるのがこの質問。Qu'est-ce que tu aimes comme film ?(ケスク チュ エム コム フィルム?/どんな作品が好きですか?)

フランス語の二人称の主語代名詞は、親しい間柄で使うTu(チュ/君)と、Vous(ヴ/あなた)という二種類がありますので、Vousで話しているときには、先ほどのフレーズは、Qu'est-ce que vous aimez comme film ?(ケスク ヴゼメ コム フィルム?)となります。vous aimezの発音は、vous(ヴ)という主語代名詞にaimez(エメ)という母音ではじまる動詞がくっつきますから、フランス語のリエゾン(発音されない語末の子音字が、次に来る母音と結びついて発音されるようになる)という決まりに従って、「ヴ ゼメ」となりますので気をつけてください。なお、「好き」を意味する動詞aimer(エメ)も、主語がJe(ジュ/私)、Tu、Vousとかわるにつれて、aime(エム)、aimes(エム)、aimez(エメ)と変化(活用)しますので、あわせて覚えてくださいね。

さて、こうした質問がでてきたらしめたもの。映画タイトルを正しいフランス語で答えましょう。

次ページでは、「アメリカ映画タイトルのフランス語読み」にチャレンジできます。