"わが家の豊かさ"は何なのかを見つめることも大事 |
豊かに暮らす貯蓄術
住宅ローンや保険などには、うっかりしていると損をしかねない、共働き特有の注意点があることがわかりました。今度は、豊かな暮らしを送るための資産管理術について伺います。稼げるうちに稼ぎ、貯める!
「共働き夫婦は比較的収入が多いといえます。たしかに、それなりに出費もあるのですが、子どものいないうちは、貯蓄しやすい時期です。さきほども言ったように、妻はいつまで働けるかわかりません。自分の力ではどうしようもないときもあります。稼げるうちに、稼ぎ、貯めておきましょう!」。貯めるより貴重な経験もある
「ただし、子どもがいないからこそできる事というものもあります。お金の面だけでなく、時間的にもです。2人で趣味の自転車で各地を回る、とか、オペラを楽しむとか・・・。自分あるいは、2人のためだけに、自由に時間やお金を使えるのは、そのときは気がつかなくてもあとで、『それはものすごく貴重なことだったんだ!』と気づくでしょう。そのような貴重なときを有意義に過ごすためにお金を使うことは、生きたお金の使い方です」。貯蓄の王道は天引き
「貯蓄の王道は、天引きです。これは、共働きに限りません。余分を貯めるのではなく、はじめにまず貯めて、残りで生活をやりくりしましょう。ただし、貯めるといっても、この低金利。いくら定期預金に預けても一向に増えませんね。ではどうしたらよいでしょうか?」
資産運用の心得
---最後に、低金利時代に資産を運用するうえで考えておくべきことを、挙げていただきました。「資産運用に関して、大切なことは、
1.生活必要資金の少なくとも1年分(できれば2年分)はすぐ使えるようにしておく。(普通預金など)
2.分散投資を旨とすべし。すなはち、預金、株式、債券などに分散。金利の高い外貨でもつことも検討すべし。ただし、それぞれのリスクは必ず知ってから始める。
3.基本的には、保険は保険とわりきり、貯蓄とは別に考えよう。
4.共働き夫婦はお互いが忙しいのが特長。よって、資産運用もシンプルを旨とすべし。(性格にもよる)しくみが複雑で理解できないような金融商品に手を出すべきはない。
5.共働きに限らないが、世の中、楽して儲かるものは絶対にない。これを肝に銘じれば、変な詐欺にあうことはない。」
---前回今回で共働きの上手な家計・資産の管理術について伺ってまいりました。共働きであるがゆえの長所や短所をふまえた管理のコツをおさえて、今後はもっと賢く家計や資産を管理してまいりましょう!家計管理のコツも復習しながら来年の計画をたててみてくださいね。>>『落とし穴を避けて上手にやりくり!共働きの家計・前編』
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■伊藤正子さん プロフィール
ファイナンシャルプランナー(日本ファイナンシャル・プランナーズ協会所属AFP)
慶応義塾大学 経済学部卒。年金、医療制度、税金・・・・と、ますます複雑化する世の中の交通整理役として生活者の立場にたったわかりやすいセミナー&執筆を展開中。千葉県在住。2児の母。
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